14:30 〜 14:45
[MIS09-04] 沿岸域におけるマイクロプラスチックの流出過程について

キーワード:マイクロプラスチック、沿岸域、空間分布、年齢
海洋プラスチックごみ問題は、近年世界各国で研究が盛んに進められており、国や地⽅⾃治体などが様々な対策を講じている問題である。プラスチックごみのほとんどは陸域が起源だが、それらは一体どのように海洋に広がっているのだろうか。本研究では沿岸域におけるマイクロプラスチックの流出過程を明らかにするため、瀬戸内海において船舶調査を行い、マイクロプラスチックの空間分布と年齢分布を調査した。
潮目と潮目ではないところでマイクロプラスチックの個数に差があり、沿岸域においては潮⽬のような流れの収束域に集まりやすいことがわかった。採集されたマイクロプラスチックの形状は、他海域で採集された結果と比べるとフィルム状のものや繊維状のものが多かった。さらにマイクロプラスチックが環境中に流出してから採集されるまでの年齢をプラスチックの劣化度から推算したところ、0.8~2.5歳と若い年齢のものが外洋域と比べて多く存在していることが明らかになった。瀬戸内海のような沿岸域では、生物生産が盛んであることからマイクロプラスチックの多くは生物付着によって海底へ沈降するか、外洋へ流出していると考えられる。
潮目と潮目ではないところでマイクロプラスチックの個数に差があり、沿岸域においては潮⽬のような流れの収束域に集まりやすいことがわかった。採集されたマイクロプラスチックの形状は、他海域で採集された結果と比べるとフィルム状のものや繊維状のものが多かった。さらにマイクロプラスチックが環境中に流出してから採集されるまでの年齢をプラスチックの劣化度から推算したところ、0.8~2.5歳と若い年齢のものが外洋域と比べて多く存在していることが明らかになった。瀬戸内海のような沿岸域では、生物生産が盛んであることからマイクロプラスチックの多くは生物付着によって海底へ沈降するか、外洋へ流出していると考えられる。