日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS11] 山の科学

2024年5月27日(月) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:苅谷 愛彦(専修大学文学部環境地理学科)、佐々木 明彦(国士舘大学文学部史学地理学科 地理・環境コース)、奈良間 千之(新潟大学理学部フィールド科学人材育成プログラム)、西村 基志(信州大学 先鋭領域融合研究群 山岳科学研究拠点)

17:15 〜 18:45

[MIS11-P01] 2023年夏の気圧配置がもたらした北アルプス南部の天気傾向

*粟澤 徹1,2鈴木 啓助1 (1.信州大学山の環境研究センター、2.Wサミット株式会社)

キーワード:気圧配置、対流雲、高気圧、山岳地形

2023年夏の槍穂高連峰では、例年の夏とは異なり、ある一定のパターンの天気が長期間にわたって繰り返されるという特徴的な天気傾向が見られた。早朝は毎日のように晴れ。例年より早い時間から対流雲が発生し始め、正午を過ぎる頃には積乱雲にまで発達して発雷する、の順に天気が変化することが多かった。中でも朝方が晴れた日数は特筆すべきものがある。
一方、槍穂高連峰の東側に位置する常念山脈では、例年よりも対流雲が発生しやすく、毎日のように朝から雲に覆われていた。
これはこの年の夏の高気圧の位置と勢力の強さ及び持続性と、北アルプス南部の山岳地形に起因していると考えられる。
この特徴的な天気傾向について、信州大学山の環境研究センターが高地で観測している気象データを用いて明らかにする。