17:15 〜 18:45
[MIS11-P03] 標高差の大きい谷における気温逆転層の厚い冷気湖の形成過程
キーワード:冷気湖、山岳気象、山の科学
周囲を山岳で囲まれた盆地・谷地形では,放射冷却を起因として冷気が谷底部へ蓄積することにより,谷底部の気温が斜面上部の気温より低くなる冷気湖現象が生じやすい.北アルプス・上高地は標高差約1500 mの狭い谷であり,冷気湖が形成されやすい環境である.本研究では上高地明神岳南側斜面にて,冷気湖層厚の定量的な観測のため1550-2300 mの同一斜面上の計14地点に気温計測ロガーを設置し毎正時記録した.観測結果から,一時間ごとの気温-標高鉛直プロファイル図を作成し,冷気湖層厚を判別した.
気温逆転層の厚い冷気湖の場合,日没後に斜面の下部(谷底部)と上部(山腹部)でそれぞれ気温逆転が始まり,それらが複合し結果的に層の厚い冷気湖を形成していた.このような形成過程は斜面の地形等に影響を受けていると考えられる.
気温逆転層の厚い冷気湖の場合,日没後に斜面の下部(谷底部)と上部(山腹部)でそれぞれ気温逆転が始まり,それらが複合し結果的に層の厚い冷気湖を形成していた.このような形成過程は斜面の地形等に影響を受けていると考えられる.