日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-SD 宇宙開発・地球観測

[M-SD35] 将来の衛星地球観測

2024年5月28日(火) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:高橋 暢宏(名古屋大学 宇宙地球環境研究所)、高薮 縁(東京大学 大気海洋研究所)、祖父江 真一(宇宙航空研究開発機構)、小原 慧一(宇宙航空研究開発機構)

17:15 〜 18:45

[MSD35-P09] AMSR3後継マイクロ波放射計による気候変動・全球水循環のモニタリングとメカニズム解明

*増永 浩彦1、青梨 和正2江淵 直人3小原 慧一4可知 美佐子4、斎藤 克弥5島田 利元4田村 岳史6、村田 英彦7芳村 圭8 (1.東海国立大学機構名古屋大学、2.京都大学、3.北海道大学、4.宇宙航空研究開発機構、5.漁業情報サービスセンター、6.国立極地研究所、7.気象庁、8.東京大学)

キーワード:AMSRシリーズ、全球水循環、気候変動監視

①長期・継続的かつ高頻度・高解像度・全天候観測に基づいた気候変動に伴う全球水循環変動のメカニズムの解明,②海氷密接度・積雪深・海面水温・降水量・水蒸気量・土壌水分など長期モニタリングによる気候変動・全球水循環変動の監視,および③現業利用のさらなる拡大を目的として,衛星搭載マイクロ波放射計の観測を提案する.
日本のマイクロ波放射計AMSRシリーズは,性能と継続性の観点から海外の将来計画にも匹敵するものがない. 気候変動・全球水循環変動のメカニズムを解明するために必要となる物理量を,世界トップの高解像度で観測・提供している.2024年度打ち上げ予定のAMSR3は,新規高周波チャネル帯(166/183 GHz)とノイズ低減用の低周波(10.25GHz)チャンネルの追加により,AMSR2の観測能力が増強される.AMSR3後継機に向け,サブミリ波チャンネル搭載の可能性や,アンテナの大型化によるさらなる高解像度化の技術的実現性を検討し,AMSRシリーズの発展的継続を実現する.
現行AMSRシリーズの観測データは,気象・水産業・船舶航行等の分野の現業利用にすでに組み込まれており,気象再解析データや全球海面水温マップ,全球降水マップ等の複合データに主要入力として利用されているため,現業利用ユーザからも継続ミッション要求の声は大きい.