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[MZZ43-P07] 夏季の極端現象発生時の日射の分布と変動

キーワード:極端現象、日射の分布と変動
脱炭素社会の構築に向けて再生可能エネルギーの大量導入に向けた取り組みが活発化しており、特に太陽光発電の導入量が大幅に増加している。一方、近年は気候変動の影響で極端現象が頻発している。広域かつ長期間の豪雨や猛暑などの極端現象は、日射の変動および電力系統運用に大きな影響を与える。この影響は、当面の気候変化の進行に加えて、太陽光発電の導入量の増加に伴ってさらに大きくなると考えられる。太陽光発電の導入促進のために、出力予測の精度向上が必要であり、頻発する極端現象時における日射量の変動の特徴や要因についてのさらなる理解が求められている。これまでに、風力・太陽光の出力が同時に減少する曇天無風条件の研究や低日射量日に関する研究は行われているが、広域で長期間持続する極端現象を考慮した研究は少ない。
本研究では、気象観測データと大気再解析データERA5を用いて、夏季の豪雨事例を対象に、日射の分布・変動を明らかにする。また、経年変動への影響も調べる。そして、広域での長期間持続する豪雨に伴う日射の変動の特徴を明らかにする。主に解析した事例は、2018年7月豪雨、2020年7月豪雨、2021年8月豪雨である。まず、対象とした事例の期間について、平年からの偏差を明らかにした。例えば、2018年7月上旬は、九州から北海道まで日射の負偏差が広がる。代表的な地点における日射の時系列によると、断続的に大きく減少する期間が見られる。晴天時の日射と実際の日射の日平均の比でみると、豪雨の期間は0.2を下回る期間が持続する。さらに、地域ごとおよび観測地点ごとの日射量の経年変動ついて調べたところ、近年の豪雨の年の月平均値の減少が顕著であることがわかった。発表時には、経年変動の幅や低日射の連続日数の頻度などの結果も示す。
本研究では、気象観測データと大気再解析データERA5を用いて、夏季の豪雨事例を対象に、日射の分布・変動を明らかにする。また、経年変動への影響も調べる。そして、広域での長期間持続する豪雨に伴う日射の変動の特徴を明らかにする。主に解析した事例は、2018年7月豪雨、2020年7月豪雨、2021年8月豪雨である。まず、対象とした事例の期間について、平年からの偏差を明らかにした。例えば、2018年7月上旬は、九州から北海道まで日射の負偏差が広がる。代表的な地点における日射の時系列によると、断続的に大きく減少する期間が見られる。晴天時の日射と実際の日射の日平均の比でみると、豪雨の期間は0.2を下回る期間が持続する。さらに、地域ごとおよび観測地点ごとの日射量の経年変動ついて調べたところ、近年の豪雨の年の月平均値の減少が顕著であることがわかった。発表時には、経年変動の幅や低日射の連続日数の頻度などの結果も示す。