14:15 〜 14:35
[O09-02] 2024年能登半島地震における津波被害と発生メカニズムの検証
★招待講演
2024年1月1日に発生した能登半島地震(M7.6)による津波に伴い、日本海沿岸部で最大5mを超える津波が計測された。津波を発生させた断層は能登沖の断層であると考えられる。具体的には、日本海地震・津波調査プロジェクト(佐藤ら、2021)で検討されたNT1〜9断層、国土交通省が検討したF42,F43断層が提案されており、それらが動いたことによって津波が生じたと推測される。一方で、どの断層がどの程度動いたのか、また海底地滑りによる津波の影響など不明瞭な部分が多い。そのようななか藤井・佐竹(2024)は、インバージョン手法を用いて、NT1〜9の断層の滑り量を求め、日本海沿岸部の潮位計などの時系列波形の記録とある程度整合するモデルを提案している。他方、土木学会海岸工学委員会では、石川県、富山県、新潟県の沿岸部を計測した結果を公表しており(由比ら、2024)、それによると、石川県東岸、西岸で津波高は4〜5m程度、富山県・新潟県沿岸では上越を除いて1〜2m程度であったものの、上越では、局所的に5mを超える津波が観測されたことがわかっている。
本講演では、津波被害の現地調査結果を整理するとともに、海洋調査などを通して明らかになってきた津波発生メカニズムの検証状況を報告する。
本講演では、津波被害の現地調査結果を整理するとともに、海洋調査などを通して明らかになってきた津波発生メカニズムの検証状況を報告する。