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[PEM12-P34] GAIA極域変動版を用いた中規模磁気嵐イベント時の電子密度分布の特徴
キーワード:GAIA、シミュレーション、電離圏
対流圏から熱圏までの大気圏と電離圏の主要な大気物理・化学過程を解く全球モデルであるGAIA(Ground-to-Topside Model of Atmosphere and Ionosphere for Aeronomy)に、極域電場およびオーロラ降込みの変動と電場の中低緯度への侵入効果を含めるよう改良を行っている。この改良版モデルによる電離圏電子密度分布の再現性を評価するために、中規模磁気嵐である2017年9月27-28日のイベントを対象に、モデル実験と評価を行った。Global Navigation Satellite Systemやイオノゾンデをはじめとする観測を評価に用いた。中低緯度への電場侵入とそれに伴う電子密度の増減とピーク高度の移動や、赤道域のプラズマ密度の増減変化は、観測とよい再現性を示した。磁気嵐時に特徴的な電子密度増大構造もGAIAで再現することができた。他方、GAIAでは極域の全電子数がやや大きめであり、オーロラ降込みおよびモデル設定を変化させて応答を調査している。イベント再現性とモデル実験で得られた電離圏-熱圏結合系の応答の特徴について発表で議論する。