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[SCG47-P02] 山陰地方における地震後の温泉水の変動について
キーワード:温泉、水温変化、水位変化、山陰地方
2000年鳥取県西部地震後の2002年より山陰地方では最大で15地点の温泉水の水温(精度0.01 ℃)・水位観測を実施しており,水位・水温の測定インターバルは10秒で1分間の平均値を記録している.2024年2月の時点で3点(鳥取温泉,岩井温泉,湯谷温泉)にて水温・水位観測を継続している.これまでにM6.5クラス以上の地震の地震発生後に水温・水位変化がみられており,2011年東北地方太平洋沖地震,2016年鳥取中部の地震,2024年能登半島地震後には,各観測で特に大きな変動がみられた.変動がみられる際の地震動には,周期1~20秒の帯域で振幅が大きいことがわかっている.ただし,2016年鳥取中部の地震では,他の地震では変化しない地点でも変動が確認され,強震動が強い(最大震度6強)ときは地盤震動による影響も強く出ることがわかった.また,水温変化について,地震後の変化から通常の温度に戻るまでの日数は,温度変化の大きさに対応していた.岩井温泉の水温変化としては,2011年東北地方太平洋沖地震が(1.7℃上昇)227日,2016年鳥取中部の地震が(1.34℃上昇)177日であった.