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[SCG48-P24] マルチプルコアラーの改造による長尺の不攪乱試料採取の試みⅣ
キーワード:マルチプルコアラー、改造、長尺、海底表層堆積物
マルチプルコアラーは、海底面付近の表層堆積物を不擾乱で採取することが可能であり、生物学・地球化学・地質学に必要不可欠な観測機器である(たとえば池原,1993)。現在、60cmの採泥管を使い約30cmの表層堆積物を採取する仕組みであるが、さらに長い表層堆積物を採取したいとする要望も多い。そのため、東京大学大気海洋研究所で運用されているマルチプルコアラー(株式会社離合社製)の改造を行い、従来品より延長した採泥管(長さ100cmまたは140cm)を取り付け、長尺の試料採取を試みている。アームの長さやバネの強度、付加荷重錘部の重量に改造を加え、研究航海で繰り返し試験を行い60cm以上の表層堆積物を採取してきた。また、マルチプルコアラーのフレームに自己記録式深海カメラを装着し、海底での採泥器の作動や採泥状況を確認してきた。
たとえば、北西太平洋域(水深約6000m)では、通常のパイプ長では30cmの酸化層の堆積物であったが、100cmのパイプを使用することで60cmの酸化より下位の還元層の堆積物が採取された。また、久慈沖(水深約4200m)では、マルチプルコアラー、グラビティコアラー、ピストンコアラーの3種類の採泥器を用いて、海底表層堆積物の採取状況を比較した。今回は、それらの結果と採取された堆積物について報告する。
引用文献
池原研(1993)マルチプルコアラー,不擾乱表層堆積物採泥器:特に,海水―海底境界の研究のために,
堆積学研究会報,39,85-89
たとえば、北西太平洋域(水深約6000m)では、通常のパイプ長では30cmの酸化層の堆積物であったが、100cmのパイプを使用することで60cmの酸化より下位の還元層の堆積物が採取された。また、久慈沖(水深約4200m)では、マルチプルコアラー、グラビティコアラー、ピストンコアラーの3種類の採泥器を用いて、海底表層堆積物の採取状況を比較した。今回は、それらの結果と採取された堆積物について報告する。
引用文献
池原研(1993)マルチプルコアラー,不擾乱表層堆積物採泥器:特に,海水―海底境界の研究のために,
堆積学研究会報,39,85-89