17:15 〜 18:45
[SCG55-P13] (巨)大地震時とその直後の非弾性変形に関する考察
キーワード:非弾性変形、位置エネルギー、未固結堆積層
プレート間やプレート内部で発生する(巨)大地震とは、震源域とその近傍域に蓄積してきた「歪」の一時的解放と理解される。
しかしながら、現実の(巨)大地震発生に伴い、未固結堆積層が存在する震源域周辺の陸域では、「崖崩れ」「斜面崩落」「山津波」「宅地造成地の(非弾性)変形」「埋め立て地での液状化」「埋め立て地の広域的または局所的な沈降」など、二次的変形や変動が誘発されることがある。
これらの未固結堆積層の変形などが人間生活環境内で起こることと、人的被害をもたらす危険性が高い。
未固結堆積層での変形は、主として「位置エネルギーの(部分的)解放」といえよう。この位置エネルギー解放現象は、「断層ディスロケーションモデル」などの弾性波動論では取り扱われない。従前の(巨)大地震や非弾性変形による隆起または沈降に含まれる、アイソスタシー的にみても、and/or 地形的にみても過剰な局所的不均衡状態であろう。
深さ方向でみた「リソスフェア実効弾性層厚」(TeまたはT'e )の値と同程度の水平方向の波長を超える変形は、長時間での粘弾性変形過程にて解消されるだろう。ここでの、粘弾性変形過程の時定数(tv)は少なくとも数万年超。
「断層面周辺の地表変形過程は、「長時間・長波長(λ>T'e )の緩和変形(万年オーダー以上、プレート間相対運動とアイソスタシーが主な力学的背景)」および「(巨)大地震発生に伴う一時的変形」に区分けできよう。ここでの右辺第二項は、(a)(巨)大地震発生なる断層運動による、その周辺域での弾性変形、(b)一時的変形(特に、未固結堆積層)、(c)受動的な余効変動、(d)その他、に分類できよう。
ここでの(c)は、一時的断層運動(a)に伴う粘弾性的緩和過程であり、その主な力学変形域は、リソスフェアと最上部マントル層であろう。(c)については、例えば、島弧や大陸での上盤リソスフェアにて、活構造や活火山、地熱地帯が認められる場合、剛性率などの弾性定数が非一様または不均質であろうから、単純な等方均質弾性体モデルでの変形理論は成り立たない。
平野部や丘陵地域などにみられる「未固結堆積層」の局所変形の数理的表現については、リソスフェア実効弾性層厚が関与する議論とは別の取り扱いとなる。
海域や湖沼域での未固結堆積層が斜面を覆う領域では、(巨)大地震発生に伴い斜面崩落や地滑りなどが起こりやすい。
同様に、海底拡大軸や背弧拡大系での凹地成長に伴う(広域または局所的な)崩落などにおいても、上記と類似した非弾性的崩落などの変形も有り得よう。
しかしながら、現実の(巨)大地震発生に伴い、未固結堆積層が存在する震源域周辺の陸域では、「崖崩れ」「斜面崩落」「山津波」「宅地造成地の(非弾性)変形」「埋め立て地での液状化」「埋め立て地の広域的または局所的な沈降」など、二次的変形や変動が誘発されることがある。
これらの未固結堆積層の変形などが人間生活環境内で起こることと、人的被害をもたらす危険性が高い。
未固結堆積層での変形は、主として「位置エネルギーの(部分的)解放」といえよう。この位置エネルギー解放現象は、「断層ディスロケーションモデル」などの弾性波動論では取り扱われない。従前の(巨)大地震や非弾性変形による隆起または沈降に含まれる、アイソスタシー的にみても、and/or 地形的にみても過剰な局所的不均衡状態であろう。
深さ方向でみた「リソスフェア実効弾性層厚」(TeまたはT'e )の値と同程度の水平方向の波長を超える変形は、長時間での粘弾性変形過程にて解消されるだろう。ここでの、粘弾性変形過程の時定数(tv)は少なくとも数万年超。
「断層面周辺の地表変形過程は、「長時間・長波長(λ>T'e )の緩和変形(万年オーダー以上、プレート間相対運動とアイソスタシーが主な力学的背景)」および「(巨)大地震発生に伴う一時的変形」に区分けできよう。ここでの右辺第二項は、(a)(巨)大地震発生なる断層運動による、その周辺域での弾性変形、(b)一時的変形(特に、未固結堆積層)、(c)受動的な余効変動、(d)その他、に分類できよう。
ここでの(c)は、一時的断層運動(a)に伴う粘弾性的緩和過程であり、その主な力学変形域は、リソスフェアと最上部マントル層であろう。(c)については、例えば、島弧や大陸での上盤リソスフェアにて、活構造や活火山、地熱地帯が認められる場合、剛性率などの弾性定数が非一様または不均質であろうから、単純な等方均質弾性体モデルでの変形理論は成り立たない。
平野部や丘陵地域などにみられる「未固結堆積層」の局所変形の数理的表現については、リソスフェア実効弾性層厚が関与する議論とは別の取り扱いとなる。
海域や湖沼域での未固結堆積層が斜面を覆う領域では、(巨)大地震発生に伴い斜面崩落や地滑りなどが起こりやすい。
同様に、海底拡大軸や背弧拡大系での凹地成長に伴う(広域または局所的な)崩落などにおいても、上記と類似した非弾性的崩落などの変形も有り得よう。