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[SEM13-08] 中央インド洋海嶺のNeo-volcanic zoneの中央海嶺玄武岩を用いた古地磁気強度年代推定
キーワード:中央インド洋海嶺玄武岩、絶対古地磁気強度、綱川・ショー法、古地磁気強度年代測定
中央海嶺系に代表される地球の深海盆の動態や環境の理解にあたって、Neo-volcanic zoneなどの火成活動の場の変遷を記述することが不可欠である。しかし、10万年よりも最近に形成された海底玄武岩の絶対年代の測定は一般に難しい。特徴的な年代指標の一つとして、過去の地磁気の絶対強度(絶対古地磁気強度)が海底玄武岩の年代推定に有用であると期待される。本研究では、中央インド海嶺の海底拡大軸部に位置する円錐状の火山体から採取された全岩海底玄武岩を対象に、Tsunakawa-Shaw法を用いた絶対古地磁気強度復元を実施し、岩石磁気実験を行った。8つのサイトからそれぞれ2〜3個ずつ、合計18個のスペシメンを用いて実験を行った。異なる形態(枕状溶岩とシート状溶岩)を持つ2つのサイトからの6スペシメン(各3スペシメン)が合格基準に合格した。絶対古地磁気強度のサイト平均値はそれぞれ33.0 ± 1.0と35.8 ± 1.7μTであった。サイト平均値が類似していることから、これらの溶岩は短期間に噴出したことが示唆される。これらのサイト平均値は、サンプリングサイトにおける現在の地磁気強度46.0μTの約0.7〜0.8倍である。合格した試料は不合格の試料に比べて、キュリー温度が高く、自然残留磁化強度が低く、飽和残留磁化と飽和磁化の比(Mrs/Ms)が高く、より硬い磁性鉱物のシグナルを示す。2つのサイト平均値と1590年〜現在のIGRF-13+gufm1モデルとの間の主要な比較から、火山体の噴火時期が1590年より古いと制約できる。地磁気モデルBIGMUDI4k.1およびArchKalmag14k.rから計算された古地磁気強度曲線と2つのサイト平均値を比較したところ、紀元前7575年〜紀元前1675年または紀元前25年〜1590年でオーバーラップすることがわかった。これらの年代は火山体の噴火時期である可能性がある。以上から、海底環境における最近の火山体の噴火時期は適切な岩石磁気の選択と絶対古地磁気強度の精査により推定可能だと考えられる。