日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD01] 測地学・GGOS

2024年5月30日(木) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:松尾 功二(国土地理院)、横田 裕輔(東京大学生産技術研究所)、三井 雄太(静岡大学理学部地球科学科)

17:15 〜 18:45

[SGD01-P01] 松代における絶対重力測定(2023年6月)と超伝導重力計CT #036およびiGrav #028の感度検定

*今西 祐一1西山 竜一1本多 亮2丸藤 大樹3名和 一成3 (1.東京大学地震研究所、2.山梨県富士山科学研究所、3.産業技術総合研究所)

キーワード:松代、絶対重力測定、超伝導重力計、感度検定

2023年6月に,2011年東北地震後の長期的重力変化の追跡などを目的として,富士山(山梨県)・松代(長野県)・神岡(岐阜県)という3つの地点を巡回する形で絶対重力測定を行なった.このうちの松代観測点においては,気象条件が良好であったこともあり,のべ4日間にわたって非常に高品質なデータを取得することができた.有効ドロップ数は24,580,ドロップごとのばらつきは4.25 µGalであった.標識上130cmにおける重力加速度は979,772,780.975 ± 0.027 µGalと推定された.一地点における絶対重力測定としては,おそらく国内最高の精度を達成することができたのではないかと考えている.

この絶対重力測定データを使って,同地点で現在2台同時に稼働している超伝導重力計(CT #036およびiGrav #028)の感度検定を行なった.推定されたスケールファクター(正の値として表示)は,CT #036では1134.47 ± 0.70 µGal/V,iGrav #028では2042.6 ± 1.2 µGal/Vとなり,それぞれ約0.06%の相対精度が達成された.