日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD01] 測地学・GGOS

2024年5月30日(木) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:松尾 功二(国土地理院)、横田 裕輔(東京大学生産技術研究所)、三井 雄太(静岡大学理学部地球科学科)

17:15 〜 18:45

[SGD01-P06] 日本とその周辺のジオイド変化

*松尾 功二1 (1.国土地理院)

キーワード:ジオイド、重力、標高基準系、GRACE

国土地理院は、日本の標高基準系を水準測量に基づく仕組みからGNSSとジオイドに基づく仕組みへと移行することを計画している。その目的のため、国土地理院は2019年から2023年にかけて全国規模の航空重力測量を実施し、日本列島の高精度な重力ジオイド・モデルの整備を進めている。ジオイドは、地球の幾何形状に比べると極めて安定しているが、近年の気候変動や巨大地震に伴う質量再配分によって時々刻々と変化している。特に日本では、2011年東北地方太平洋沖地震後の粘弾性緩和に伴う大規模なマントル流動によって、世界でも最大級のジオイド変化が起きている。本研究は、日本の新たな標高基準系の効率的な維持管理を目的に、日本とその周辺のジオイド変化の把握とその地球物理学的解釈を行う。ジオイド変化は、重力観測衛星GRACE/GRACE-FOのデータを用いることで評価する。観測されたジオイド変化の解釈は、様々な測地衛星データおよび地球物理モデルを用いて行う。