16:15 〜 16:30
[SSS10-10] 青函トンネルおよび竜飛崎における稠密地震観測
キーワード:稠密地震観測、空間変動、地形効果、竜飛崎
長大トンネル内の地震動空間変動を把握することおよび硬質地盤の地形効果による地震動の影響を把握することを目的として,青函トンネルおよび竜飛崎において稠密な連続地震観測を実施している.青函トンネルは,全長53.85 km,海底部23.3 kmの日本で最も長い交通機関用のトンネルであり,竜飛寄りの作業抗に7地点,斜坑10地点にJEP-6A3-2/JEP-6A3-10およびEPSON M-A352の地震計をそれぞれ設置している.海底部においては時刻校正の実施が難しいため,メンテナンス時において地上でGPSによる時刻校正を行っている.斜坑(うち海面下部分 140m)においては,地表近傍の同地点に設置したJEP-6A3-2の地震計より時刻校正を行う.また,竜飛崎では,標高2~166 mの標高差の箇所13地点にJEP-6A3-2の地震計を設置している.2023年11月から準備が整った観測点から順次地震計を設置し,2024年2月にはすべての観測点で連続地震観測を開始した.なお,JEP-6A3-2/JEP-6A3-10とLS-8800の組み合わせでは200 Hzサンプリング,EPSON M-A352とSONAS X02 SUP-X-X2の組み合わせでは100 Hzサンプリングでデータ収録を行っている.
2023年11月20日に発生した青森県東方沖を震源とするマグニチュード(Mj)5.9の地震が発生し,竜飛崎の4地点において地震データを取得した.標高16~166 mの各地点の地震動最大振幅はNS成分において1.1~4.3 cm/s2,EW成分において1.2~2.3 cm/s2であり,震央距離が160 km程度であることから,表層地質や地形効果が地震動の違いに影響を与えていることが推察され,今後地震データが蓄積されるに伴い,また表層の構造調査により,それら影響を定量的に把握することができると考えている.発表時には,本観測の概要と収録されている地震データの初期分析結果を報告する予定である.
2023年11月20日に発生した青森県東方沖を震源とするマグニチュード(Mj)5.9の地震が発生し,竜飛崎の4地点において地震データを取得した.標高16~166 mの各地点の地震動最大振幅はNS成分において1.1~4.3 cm/s2,EW成分において1.2~2.3 cm/s2であり,震央距離が160 km程度であることから,表層地質や地形効果が地震動の違いに影響を与えていることが推察され,今後地震データが蓄積されるに伴い,また表層の構造調査により,それら影響を定量的に把握することができると考えている.発表時には,本観測の概要と収録されている地震データの初期分析結果を報告する予定である.