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[U10-10] 地球惑星科学委員会次世代育成分科会の活動
キーワード:日本学術会議、地球惑星科学教育、人材育成、次世代育成
新年の能登半島地震発生にみられるように、自然災害の多発する我が国において、国民全体の地球惑星科学的素養を高めることは、持続可能な社会形成や減災・防災社会実現の為に必要不可欠である。地球惑星科学委員会では、地球惑星科学分野の発展、および関連する教育を継続的に発展させる為に、長年人材育成分科会を組織し議論してきた。2020年6月23日には、「初等中等教育及び生涯教育における地球教育の重要性:変動する地球に生きるための素養として」(https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-t291-3.pdf)の提言を発出し、地球惑星科学教育・人材育成・生涯教育の重要性を訴えきた。また、毎年日本地球惑星科学連合の開催時に合わせて、全国地球惑星科学系学科長・専攻長会議を主催し、アンケートを実施するとともに意見交換を行い、諸問題への対応などを議論してきた。2023年10月からはじまった第26期では、我が国の急速な少子化社会を鑑み、地球惑星科学分野に関わる次世代育成を喫緊な課題ととらえ、同分科会の名称を“次世代”育成分科会と名称を改め、ダイバーシティ推進を含め将来を担う世代育成に不可欠な諸問題の実態を把握し、改善施策を審議する予定である。また、近年広まりつつある科学教育分野への生成AIの活用など、新しい社会の動向に対応した地球惑星科学分野の教育対応も検討する。関係公開シンポジウムを企画・開催すると共に、今期は特に、これまでの議論や学科長会議での10年近くにおよぶアンケートと議論を踏まえ、現場の地学・地理教員や専門家からの意見も伺いながら、「見解」等の新たな意見の発出へむけて取りまとめていく予定である。