17:15 〜 18:45
[U15-P95] 地震前後の航空レーザ測量地形データを用いた令和6年(2024年)能登半島地震に伴う地表変位量計測
キーワード:航空レーザ測量、地表面変位、地形画像マッチング解析
令和6年(2024年)能登半島地震の発生に伴い能登半島北部では広域的地殻変動が観測された。本研究では、地震後に能登半島北部の国道249号沿いに取得した航空レーザ測量地形データと地震前の地形データを用いた数値地形画像解析手法による差分解析を行い、地表面変位を面的に計測した。その結果、調査対象範囲内に生じた地表面変位の東西方向・南北方向・鉛直方向成分を抽出し、広域的な地殻変動による地表面変位と共に、斜面変動によると考えられる局所的な地表面変位を把握することができた。
珠洲市大谷町~馬緤町の境界付近と輪島市渋田町の山中に認められた局所的な地表面変位は、面積が約0.1~0.4㎞2程度の範囲におよび、水平変位量は約2~8m程度である。これらの変位領域は大規模な地すべり移動体と考えられ、渋田町渋田川では移動体の縁辺部が2次的に崩壊することにより複数の地点で河道閉塞を起こしていると推定される。
また、珠洲市若山町延武では、若山川の谷底低地を横断する3条の直線的な低崖が認められた。標高差分解析によると、低崖に挟まれた領域は地塁状に隆起しており、低崖が生じた地点の両岸の谷壁斜面は南北圧縮傾向の地表面変位が認められた。
使用データ
・地震後:2024/1/14,17自社計測
・地震前:2022/8~10 石川県計測「令和4年度 森林情報整備業務」成果
2020/9~10 石川県計測「令和2年度 森林情報整備業務」成果
国土地理院との解析協力により、地震前のデータを提供いただいた。
珠洲市大谷町~馬緤町の境界付近と輪島市渋田町の山中に認められた局所的な地表面変位は、面積が約0.1~0.4㎞2程度の範囲におよび、水平変位量は約2~8m程度である。これらの変位領域は大規模な地すべり移動体と考えられ、渋田町渋田川では移動体の縁辺部が2次的に崩壊することにより複数の地点で河道閉塞を起こしていると推定される。
また、珠洲市若山町延武では、若山川の谷底低地を横断する3条の直線的な低崖が認められた。標高差分解析によると、低崖に挟まれた領域は地塁状に隆起しており、低崖が生じた地点の両岸の谷壁斜面は南北圧縮傾向の地表面変位が認められた。
使用データ
・地震後:2024/1/14,17自社計測
・地震前:2022/8~10 石川県計測「令和4年度 森林情報整備業務」成果
2020/9~10 石川県計測「令和2年度 森林情報整備業務」成果
国土地理院との解析協力により、地震前のデータを提供いただいた。