日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS03] Extreme Events and Mesoscale Weather: Observations and Modeling

2025年5月27日(火) 15:30 〜 17:00 展示場特設会場 (5) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:竹見 哲也(京都大学防災研究所)、Nayak Sridhara(Japan Meteorological Corporation)、下瀬 健一(国立研究開発法人防災科学技術研究所)、本田 匠(東京大学情報基盤センター)、座長:本田 匠(東京大学情報基盤センター)

16:45 〜 17:00

[AAS03-24] バングラデシュJICA技プロでの数値予報検証

*斉藤 和雄1,2,3、登内 道彦2、小林 遼平2、里田 弘志2、SM Quamrul Hassan4、Razia Sultana4 (1.東京大学大気海洋研究所、2.気象業務支援センター、3.気象庁気象研究所、4.バングラデシュ気象局)

キーワード:JICA、バングラデシュ、QPE、数値予報検証

バングラデシュでは、サイクロンとそれに伴う高潮、モンスーン洪水などの大きな気象災害が頻繁に発生する。同国における総合的な気象業務能力の底上げを目指して、JICA技術協力プロジェクト「バングラデシュ国気象気候分析に関する能力向上プロジェクト」が、バングラデシュ気象局(BMD)を主なカウンターパートとして行われている。前回の講演(斉藤ほか2024秋季学会P339)ではBMDが運用する数値予報の対初期値検証について紹介した。今回は上記技プロでのレーダーと自動気象観測装置を用いた定量的降水量推定(QPE)との比較に向けた検証について報告する。
2023年にJICA無償資金協力によるダッカの気象レーダー更新が実現し、また世界銀行が展開した自動気象観測装置 (AWS) 225台が稼働を開始している。JICA技プロの成果2では、10分おきの気象レーダー反射率の合成図やAWSで較正を行ったQPEの作成を開始している。ここではダッカレーダーによる毎時降水強度が見積もられている2024年10月以降の期間について、降水が観測された2024年10月6日のケースについて紹介する。図1左に2024年10月6日06UTCにおけるダッカレーダーによる前3時間積算降水量を、図1右に同時刻を対象とする2024年10月6日00UTCを初期値とするWRF-18kmのFT=6の前3時間積算降水量(積雲対流による雨と格子スケールの雨の合計)を示す。予報された降水域が実況とかなりずれているため、スレットスコアは閾値1mmに対して0.11と高くない。予稿執筆時点では乾季のケースしか扱えていないが雨季に入るとより多数例の検証が可能になると期待される。今後WRF-9kmとの比較なども行う予定である。