日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS05] 高性能計算が拓く気象・気候・環境科学

2025年5月28日(水) 15:30 〜 17:00 展示場特設会場 (5) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:八代 尚(国立研究開発法人国立環境研究所)、中野 満寿男(海洋研究開発機構)、宮川 知己(東京大学大気海洋研究所)、川畑 拓矢(気象研究所)、座長:八代 尚(国立研究開発法人国立環境研究所)

15:30 〜 15:45

[AAS05-07] 2030年頃の次世代計算基盤に向けた気象気候分野の取り組み

★招待講演

*小玉 知央1,2、足立 幸穂2中野 満寿男1田中 瞳3上条 藍悠1,4、ハリントン角皆 穣恩1清木 達也1、西澤 誠也2、島 伸一郎6,2大塚 成徳2雨宮 新2佐藤 陽祐7川畑 拓矢5 (1.海洋研究開発機構、2.理化学研究所計算科学研究センター、3.東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻、4.東京大学大気海洋研究所、5.気象研究所、6.兵庫県立大学大学院情報科学研究科、7.北海道大学大学院理学研究院)

キーワード:次世代計算基盤、気象・気候

本発表では、2022年夏に理化学研究所が代表機関の一つとして採択された次世代計算基盤に係る調査研究(システム調査研究)(通称:富岳NEXT FS)における気象・気候分野の活動を紹介する。主な活動は、アーキテクチャ評価のためのベンチマークセットの作成、次世代計算機において2030年頃に期待されるブレークスルーおよび必要性能の取りまとめ、モデルコンポーネントのGPU化検討、AI気象モデルおよびドメイン特化言語の内外動向調査である。このような活動の基盤として、国内の主要モデルグループが参加するコミュニティを形成し、情報交換・議論ができる環境を構築した。
「AI for Science」の時代を見据え、CPUに加えてGPUを搭載したアーキテクチャが次世代計算基盤の候補として提示されている。このGPUは高い低精度行列演算性能を有し、AIの学習・推論を高速処理することが可能であるが、従来型の物理ベースモデルにとっては性能をフルに引き出すことが難しい。GPU対応に加えてAI代理モデルへの一部置き換えといった対応も選択肢になるだろう。大局的には、シミュレーションとAIを組み合わせた研究が脚光を浴びると想定されている。気象・気候分野の長期的な発展につながることを念頭に置きつつ、次期アーキテクチャにおいて何ができるか・何をするべきか、議論を深めていく必要がある。