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[AAS06-P09] 北極海の海氷減少が中層大気に与える影響

ここ数十年、北極海の海氷が減少してきている。その結果、対流圏から成層圏へ伝播する波の活動度が大きくなることで、北半球成層圏の極夜ジェットが弱化するなどの影響が及ぶことが報告されている。本研究では、成層圏に加え、中間圏界面付近まで含めた中層大気全体に及ぼす影響を、GAIAモデル(解像度T42L90、上端約100 km版)による100年間の長期計算結果を用いて調べた。海氷以外の影響を排除するため、海氷以外のすべての条件は1980~90年代頃の気候値とした上で、1980~90年代頃の海氷分布と最近(2016~2020年平均)の海氷分布を与えた数値シミュレーションをそれぞれ実行し、両者の差をとることで海氷減少による影響を調べた。
海氷減少により、成層圏・中間圏では、1月前半に、高緯度側で西風の減速が見られた。また、北極域の成層圏では高温偏差、中間圏では低温偏差が見られた。波活動を調べると、海氷減少時には、成層圏中部までは、12月には東西波数1、1月には東西波数2の波の鉛直伝播が活発化し、振幅の増幅も確認された。一方で成層圏界面・中間圏では、12月に波数1成分に加え波数2成分の鉛直伝播の活発化、振幅の増幅が確認された。これらにより、西風の減速など、中層大気全体の循環に大きな影響を与えると考えられる。さらに、東西波数1・2成分それぞれでは、成層圏下部までと成層圏界面・中間圏で現れる特徴に違いがあり、途中の伝播経路や砕波の過程についての議論を深めていきたい。
海氷減少により、成層圏・中間圏では、1月前半に、高緯度側で西風の減速が見られた。また、北極域の成層圏では高温偏差、中間圏では低温偏差が見られた。波活動を調べると、海氷減少時には、成層圏中部までは、12月には東西波数1、1月には東西波数2の波の鉛直伝播が活発化し、振幅の増幅も確認された。一方で成層圏界面・中間圏では、12月に波数1成分に加え波数2成分の鉛直伝播の活発化、振幅の増幅が確認された。これらにより、西風の減速など、中層大気全体の循環に大きな影響を与えると考えられる。さらに、東西波数1・2成分それぞれでは、成層圏下部までと成層圏界面・中間圏で現れる特徴に違いがあり、途中の伝播経路や砕波の過程についての議論を深めていきたい。

