日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG38] Climate Variability and Predictability on Subseasonal to Centennial Timescales

2025年5月28日(水) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:片岡 崇人(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、Murakami Hiroyuki(Geophysical Fluid Dynamics Laboratory/University Corporation for Atmospheric Research)、森岡 優志(海洋研究開発機構)、Johnson Nathaniel C(NOAA Geophysical Fluid Dynamics Laboratory)

17:15 〜 19:15

[ACG38-P03] JMA/MRI-CPS3における熱帯季節内変動の予測可能性に対する夏季豪州モンスーンの影響

*関澤 偲温1平原 翔二1、足立 恭将1直江 寛明1中村 尚2小坂 優2 (1.気象庁気象研究所、2.東京大学先端科学技術研究センター)

キーワード:季節内~季節予測可能性、モンスーン、熱帯季節内変動、テレコネクション

マッデン・ジュリアン振動(MJO)に代表される熱帯域の季節内振動(ISV)は,しばしばその背景となるより長周期の変動の影響を受ける。夏季豪州モンスーン(AUSM)の経年変動は,ISVを変調させるそのような長周期変動の一つである。1~2月のAUSMが弱い(強い)年には,海洋大陸から西太平洋へのMJOの明瞭(不明瞭)な東進に伴い,熱帯域のISVの振幅が有意に増大(低下)する。このISVの変調はAUSM偏差に対して約1か月遅れて現れる。したがって,AUSMの経年変動は晩冬から初春における熱帯域のISVの予測可能性に影響を及ぼしうる。
気象庁の現業の季節予測システムであるJMA/MRI-CPS3を用いた30年間のハインドキャスト実験に基づいて,本研究は,AUSMの経年変動によるISVの変調の季節予測システムにおける再現性を調査し,ISVの予測可能性に対するインパクトを評価する。大気内部変動としての性質ゆえにAUSM偏差もISVも長いリードタイムでの予測が難しい。それでも,1月末初期値であれば,AUSMが弱い年のほうが強い年よりも,2月~3月の熱帯域の対流活動や大規模大気循環場のISVが強く,予測スキルも高いことが確認された。また,熱帯域のISVからのテレコネクションは中高緯度域の季節内~季節予測可能性のソースとなるため,本研究ではAUSM変動によるISVの変調が中高緯度域の天候の予測可能性に対して与える影響も評価する。