日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG39] グローバル炭素循環の観測と解析

2025年5月27日(火) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:市井 和仁(千葉大学)、Patra Prabir(Research Institute for Global Change, JAMSTEC)、伊藤 昭彦(東京大学)、Tarasova Oksana(World Meteorological Organization)

17:15 〜 19:15

[ACG39-P07] GCOM-C SGLIデータセットを用いたBESSモデルによる全球の炭素・水フラックスプロダクト

*SHAO SHUAI1、長谷 美咲1、市井 和仁1、秋津 朋子2、村上 浩2 (1.千葉大学、2.宇宙航空研究開発機構)

キーワード:陸域炭素循環、全球水循環、リモートセンシング、診断モデル

地上診断モデルに基づいて導出されたリモートセンシングベースの全球炭素フラックスプロダクトは、大気、植生、土壌システムおよびそれらのフラックスを包括的に統合し、リアルタイムの陸域観測を詳細にカバーする点で重要性を増している。Breathing Earth System Simulator(BESS)は、物理プロセスに基づくモデルであり、大気およびキャノピーの放射伝達、光合成、蒸発、土壌水分動態を統合している。本研究では、GCOM-C SGLI衛星データを組み込むことでBESSモデルの精緻化を図る。本衛星は、250m~1kmの中分解能で多様なスペクトルバンドを提供し、気候変動と炭素循環の変化に関する理解を深めることを目的としている。BESSの改良にあたり、SGLIの地表面温度(LST)、アルベド、葉面積指数(LAI)、短波放射(SWR)などのプロダクトをモデル入力として活用する。本研究では、GCOM-C SGLIデータを用いて、全球の総一次生産量(GPP)および蒸散量(ET)の高精度な定量化を目指す。本データは2018年から2024年にわたり、空間分解能0.05°、時間分解能8日で取得された。また、全球規模でFLUXNET、AmeriFlux、OzFlux、AsiaFluxの300地点のフラックスタワーデータを収集し、プロダクトの精度検証を行った。2018年から2022年の結果では、GPP(R² = 0.56)およびET(R² = 0.45)の観測値との良好な線形関係が確認された。さらに、2020年のロシア熱波や2022年の中国南西部における極端な乾燥夏季など、気候極端現象への応答に関する経年変動のケーススタディにも注目した。