日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG42] 地球規模環境変化の予測と検出

2025年5月29日(木) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:河宮 未知生(海洋研究開発機構)、立入 郁(海洋研究開発機構)、建部 洋晶(海洋研究開発機構)、Ramaswamy V(NOAA GFDL)

17:15 〜 19:15

[ACG42-P01] 気温に応答するクマ出没数の数理モデル構築および地域性の理論的考察

*牧野 希良理1神山 翼1 (1.お茶の水女子大学理学部情報科学科)


キーワード:クマ

近年社会問題となっているクマの人里への出没は、異常気象の多かった 2023 年に急激に増

加していた。そこで本研究では、 クマの出没と気象条件との関係を調べ、 クマの出没数を理

解するための数理モデルを作成した。 特に、 クマは食料であるブナやミズナラが凶作である

と人里に出ることが知られているため、 本研究では東北地方におけるブナとクマの関係に着

目し、 理論的考察を行った。 事前研究でクマは同年 9 月の気温と、 ブナは前年 9 月の気温と

最も強い相関が見られたため、クマ・ブナ・気温を要素にもつ数理モデルを作成した。観測

データと、 前年の観測データから数理モデルで求めた当該年の予測値を比較すると、 山や谷

になっている年が概ね一致しており、 作成した数理モデルでは大まかな値の予測ができるこ

とが分かった。 また、 数理モデルで用いた係数の符号の違いに着目し数理モデルの考察をす

ると、岩手、山形はブナの豊凶が気温変動によってよく説明される県であり、気温のもつ情

報のみでクマの出没数をよく予測できる。一方、青森、宮城、秋田はブナの豊凶が気温でよ

く説明されないため、 ブナの観測データを合わせて用いた方がクマの出没数がよく予測でき

る。