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[ACG49-P04] 黒潮続流の異常北進に伴う日本東岸沖の海面水温上昇が東京の降雪に与える影響 ~2024年2月5日の事例解析~
キーワード:黒潮大蛇行、大気海洋相互作用、降雪
東京の降雪は、交通機関の混乱を引き起こし、社会経済活動に大きな影響を与える。2018年1月22日から23日にかけて本州南岸沿いを通過した低気圧により、東京都心では23cmの積雪を記録し、高速道路の通行止めや鉄道の遅延・運休が相次いだ。それゆえに、東京における降雪発生のメカニズムを解明することは、適応策の検討や社会生活の安定において重要な課題である。近年の研究では、日本東岸沖の海面水温が低いときに東京の降雪が増加する傾向が指摘されている(Takahashi et al. 2020)。
2023年春以降、黒潮続流は異常蛇行状態となり、日本東岸沖の海面水温が平年より約6℃上昇している(Sugimoto et al. 2025)。しかしながら、このような異常昇温が続く中でも、2023-2024年の冬には東京で降雪が観測された。この要因として、日本東岸沖の異常昇温に伴う大気の水蒸気量増加も候補となりうる。
本研究では、2024年2月5日の降雪事例を対象に、日本東岸沖の異常昇温が東京の降雪に及ぼした影響を評価する。特に、異常昇温が降雪を増加させたのか、それとも抑制したのかを明らかにすることを目指す。
本研究では、領域気象モデルWRFを用い、海面水温はOISSTデータ、大気の初期値および側面境界値はNCEP-FNLデータを使用した。そして、現実の海面水温で強制した実験(標準実験)と異常昇温した日本東岸沖(北緯36-41度、東経141-146度)の海面水温を1982年から2020年の該当日の水温に置き換えた実験(昇温除去実験)を実施した。なお、大気に関しては2024年のデータを用いている。日本および日本近海を覆う外側領域は水平解像度16km、関東地方および日本東岸沖を覆う領域を水平解像度4kmとし、両領域はtwo-way nestingで連結している。
実験の結果、東京での降雪は、日本東岸沖が異常昇温した2024年が最も少ないことがわかった。そして、多数アンサンブルの結果は、日本東岸沖の海面水温が高いときほど東京の降雪量が少ないことを示した。驚くことに、日本東岸沖が1988年のように平年より4℃程度低温化していた場合には、東京の降雪は現実の約3倍も増加していたことがわかった。また、日本東岸沖海面水温が高いときには、降雪に代わり降水が増加していた。これは、日本東岸沖の異常昇温に伴い東京への水蒸気輸送の増加、および暖気移流の強化による東京の大気下層気温の上昇によるものと指摘した。一連の結果から、黒潮続流の異常蛇行による日本東岸沖の海面水温上昇は、東京の降雪の抑制に作用したといえる。
2023年春以降、黒潮続流は異常蛇行状態となり、日本東岸沖の海面水温が平年より約6℃上昇している(Sugimoto et al. 2025)。しかしながら、このような異常昇温が続く中でも、2023-2024年の冬には東京で降雪が観測された。この要因として、日本東岸沖の異常昇温に伴う大気の水蒸気量増加も候補となりうる。
本研究では、2024年2月5日の降雪事例を対象に、日本東岸沖の異常昇温が東京の降雪に及ぼした影響を評価する。特に、異常昇温が降雪を増加させたのか、それとも抑制したのかを明らかにすることを目指す。
本研究では、領域気象モデルWRFを用い、海面水温はOISSTデータ、大気の初期値および側面境界値はNCEP-FNLデータを使用した。そして、現実の海面水温で強制した実験(標準実験)と異常昇温した日本東岸沖(北緯36-41度、東経141-146度)の海面水温を1982年から2020年の該当日の水温に置き換えた実験(昇温除去実験)を実施した。なお、大気に関しては2024年のデータを用いている。日本および日本近海を覆う外側領域は水平解像度16km、関東地方および日本東岸沖を覆う領域を水平解像度4kmとし、両領域はtwo-way nestingで連結している。
実験の結果、東京での降雪は、日本東岸沖が異常昇温した2024年が最も少ないことがわかった。そして、多数アンサンブルの結果は、日本東岸沖の海面水温が高いときほど東京の降雪量が少ないことを示した。驚くことに、日本東岸沖が1988年のように平年より4℃程度低温化していた場合には、東京の降雪は現実の約3倍も増加していたことがわかった。また、日本東岸沖海面水温が高いときには、降雪に代わり降水が増加していた。これは、日本東岸沖の異常昇温に伴い東京への水蒸気輸送の増加、および暖気移流の強化による東京の大気下層気温の上昇によるものと指摘した。一連の結果から、黒潮続流の異常蛇行による日本東岸沖の海面水温上昇は、東京の降雪の抑制に作用したといえる。