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[ACG53-P04] 北海道十勝川河口域における魚類生息場としての緩流域
キーワード:緩流域、ワンド、保護育成機能、餌場機能、底生生態系
河川に出現する緩流域であるワンドは、多様な水生生物の生息場として知られており、一部人工的なものもある。ワンドに関する調査事例は多くあるものの、北日本寒冷域に位置する北海道における事例は乏しい。北海道でもワンド造成事業が北海道庁や北海道開発局で進められていることから、このような緩流域の保全や創出を進めていく上での基礎的情報として生態系構造を明らかにしておくことは重要である。
そこで、本研究では北海道の十勝川河口域に位置する緩流域において、水温、塩分、流速等の物理環境の連続観測とともに、春期と夏期に、魚類とその胃内容物、基礎生産者として植物プランクトン、底生微細藻類、魚類の餌料と考えられる動物プランクトン、底生動物等の調査を実施することにより、緩流域の生物生態系構造、特に魚類の餌場としての機能に関する知見を得ることを目的とした。
調査の結果、緩流域では、塩分は潮汐とともに十勝川の水位に影響を受け変化していたが、動植物ともに淡水域に生息する種が多く占めていた。堆積物表層のクロロフィルa現存量は、水柱よりも高く、対照とした十勝川本流地点よりも緩流域で高い値を示した。魚類の捕獲個体数は、春期に河川よりも緩流域で多かった。また、魚類胃内容物には、緩流域の底生動物で優占したハエ目が確認された。
本研究結果は、十勝川河口付近に出現した緩流域が、魚類の生息場として、さらには底生生態系が発達していることから、魚類への餌供給場として機能していることを示唆している。今後の本調査付近での河川生態系保全を目的とする河川整備事業を行う上で参考となるデータを提供した。
そこで、本研究では北海道の十勝川河口域に位置する緩流域において、水温、塩分、流速等の物理環境の連続観測とともに、春期と夏期に、魚類とその胃内容物、基礎生産者として植物プランクトン、底生微細藻類、魚類の餌料と考えられる動物プランクトン、底生動物等の調査を実施することにより、緩流域の生物生態系構造、特に魚類の餌場としての機能に関する知見を得ることを目的とした。
調査の結果、緩流域では、塩分は潮汐とともに十勝川の水位に影響を受け変化していたが、動植物ともに淡水域に生息する種が多く占めていた。堆積物表層のクロロフィルa現存量は、水柱よりも高く、対照とした十勝川本流地点よりも緩流域で高い値を示した。魚類の捕獲個体数は、春期に河川よりも緩流域で多かった。また、魚類胃内容物には、緩流域の底生動物で優占したハエ目が確認された。
本研究結果は、十勝川河口付近に出現した緩流域が、魚類の生息場として、さらには底生生態系が発達していることから、魚類への餌供給場として機能していることを示唆している。今後の本調査付近での河川生態系保全を目的とする河川整備事業を行う上で参考となるデータを提供した。