日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG54] 有人・無人航空機による気候・地球システム科学研究の推進

2025年5月27日(火) 13:45 〜 15:15 展示場特設会場 (4) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:高橋 暢宏(名古屋大学 宇宙地球環境研究所)、小池 真(東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻)、町田 敏暢(国立環境研究所)、篠田 太郎(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、座長:高橋 暢宏(名古屋大学 宇宙地球環境研究所)、小池 真(東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻)


15:00 〜 15:15

[ACG54-06] T-PARCIIによるT2419を対象とした航空機観測:データ配信とデータ同化での利用

*山口 宗彦1辻野 智紀1、石橋 俊之1金田 幸恵2坪木 和久2、加藤 雅也2高橋 暢宏2篠田 太郎2平野 創一朗3、清水 健作4 (1.気象庁気象研究所、2.名古屋大学、3.京都大学、4.明星電気)

キーワード:熱帯低気圧、航空機、データ同化

2024年の台風第19号(BARIJAT、バリジャット)に対し、台風航空機観測プロジェクト T-PARCII のもとで航空機観測を実施した。観測されたドロップゾンデデータは、気象研究所のルーチンシステムを通じて処理され、TEMP報として Global Telecommunication System (GTS) を介しリアルタイムで世界へ配信された。その結果、気象庁の全球数値予報システムを含む世界の現業数値予報システムでデータ同化に利用された。気象庁全球数値予報モデルのデータ同化結果を解析したところ、台風北側では観測と比較して第一推定値が湿潤傾向を示し、特に上層の極端な乾燥はモデルで表現されていなかった。データ同化後の解析値でも、観測ほど乾燥域は再現されておらず、グロスエラーチェックによる観測データの不使用(観測値と第一推定値が大きく異なると、第一推定値からの修正量が大きくなり、解析場が不安定となって計算不安定などを引き起こす要因となり得るので、データ同化に使用しない処理)や疑似観測データ(ボーガスデータ)の利用が影響している可能性が示唆された。今後、観測データを使用しない数値実験、グロスエラーチェックの基準を緩和した数値実験、ボーガスデータを使用しない数値実験等を実施し、観測データの台風予測への影響を評価する。