17:15 〜 19:15
[AHW30-P06] 埼玉県荒川扇状地における水系の窒素汚染に関する地球化学的研究
キーワード:扇状地、地表水、浅層地下水、窒素汚染、窒素同位体、土地利用
荒川扇状地は,埼玉県寄居町を扇頂とし,荒川左岸に広がる面積約60 km2の扇状地である.同扇状地では厚さ1-2 mのローム層の下位に透水係数10-2 cm/sオーダー,層厚10-15 mの砂礫層(石崎・佐合,1980)が分布する.河川水やこの砂礫層中の浅層地下水は扇状地を北東に向かって流動し,最終的には扇状地と利根川に挟まれた利根川低地へと流去する.
荒川扇状地では農業用水路と排水路の整備が進み,活発な農業活動が営まれている.全域に畑地(野菜栽培)が広がるが,畑作に加えて扇頂では水稲耕作,扇央では花卉栽培や造園用の樹木栽培,畜産も盛んである.扇央から扇端にかけては岡部地区を中心に多くの漬物工場(特産品のネギ,大根,きゅうり等の野菜の漬物を製造)が操業しており,また扇状地の末端には深谷市街地が北西―南東方向に展開している.下水処理は,扇頂から扇央では汲み取り・単独・合併処理浄化槽や農業集落排水,また深谷市街地とその周辺では公共下水道によって行われている.すなわち,荒川扇状地の河川水と地下水は,扇頂から扇端へと流下する過程で多種多様な汚染源(負荷源)の影響を受けている可能性がある.
本研究では,2024年7月の河川水調査と2021年7-9月の石澤ほか(2022)による地下水調査結果に基づき,荒川扇状地の河川水と地下水の窒素汚染の実態把握,また同位体を含むマルチトレーサーを用いて,その高濃度の窒素の起源について地球化学的な検討を行った.さらに,河川水と地下水を経由して扇状地外(すなわち,利根川低地)へもたらされる窒素負荷量について議論する.
荒川扇状地では農業用水路と排水路の整備が進み,活発な農業活動が営まれている.全域に畑地(野菜栽培)が広がるが,畑作に加えて扇頂では水稲耕作,扇央では花卉栽培や造園用の樹木栽培,畜産も盛んである.扇央から扇端にかけては岡部地区を中心に多くの漬物工場(特産品のネギ,大根,きゅうり等の野菜の漬物を製造)が操業しており,また扇状地の末端には深谷市街地が北西―南東方向に展開している.下水処理は,扇頂から扇央では汲み取り・単独・合併処理浄化槽や農業集落排水,また深谷市街地とその周辺では公共下水道によって行われている.すなわち,荒川扇状地の河川水と地下水は,扇頂から扇端へと流下する過程で多種多様な汚染源(負荷源)の影響を受けている可能性がある.
本研究では,2024年7月の河川水調査と2021年7-9月の石澤ほか(2022)による地下水調査結果に基づき,荒川扇状地の河川水と地下水の窒素汚染の実態把握,また同位体を含むマルチトレーサーを用いて,その高濃度の窒素の起源について地球化学的な検討を行った.さらに,河川水と地下水を経由して扇状地外(すなわち,利根川低地)へもたらされる窒素負荷量について議論する.