17:15 〜 19:15
[AOS12-P03] 教師なしクラスタリングを用いた北西太平洋における水温の鉛直プロファイルの長期変動
キーワード:北西太平洋、Argoデータ、教師なしクラスタリング、水温プロファイル
本研究では北西太平洋を対象とし、Profile classification model(PCM)をアルゴフロートデータに適用した解析を行った。PCMとは機械学習の一種である、教師なしクラスタリングを海洋の鉛直プロファイルに行う手法であり、Maze et al.(2017)が開発し北大西洋に初めて使用した。この手法は鉛直プロファイルの特徴から各プロファイルのクラス分けを行うものであるが、Maze et al.の研究では、それぞれのクラスの分布は地図上で特定の領域に集中していた。つまり、このクラス分けにより、特定の性質の海水を持つ領域や海水の性質が変わる境界がどこにあるかを調べることができる。北西太平洋においては、Sambe and Suga (2022)によりPCMが適用され、各クラスの特徴が把握されている。水温・塩分・密度とクラスの分布域よりclass 1は亜寒帯系、class 2は亜熱帯系と亜寒帯系(混合水域)、class 3は移行領域や亜寒帯前線(Subarctic Frontal Zone; SAFZ)、class 4は亜熱帯モード水(Subtropical Mode Water; STMW)、class 5は軽い中央モード水(the lighter variety of Central Mode Water; L-CMW)の特徴を持つことがわかっている。しかし、クラスごとのプロファイルの長期変化に関する研究は行われていない。そこで、本研究では、PCMにより各クラスに分類されたプロファイルの各深度における長期トレンドを調べた。
全球データセンター(GDAC)の2024年9月までに取得された62743個のArgoデータを使用し、北緯30-60°、東経140-180°の北西太平洋を解析対象とした。測定深度がプロファイルごとに異なっているため水深5m-1000mの範囲を5mごとに秋間法で内挿した。本研究では、Argoフロートのデータが時間的・空間的に満遍なくランダムに採取されているという仮定の下で解析をした。クラス分けは始めに示したようにPCMを用いて行った。また、PCMによるクラスタリングを適用するとラベリングメトリックというクラス分けの確実性を定量化する指標が得られる。ラベリングメトリックは1に近いほどがそのクラスである確実性が高く、0に近いほどそのクラスである確実性が低い。この指標を用いた解析も行った。長期トレンドはそれぞれの深度で年平均値を求め、最小二乗法により算出した。
今回はそれぞれのクラスの各深度における水温の長期トレンドに着目して解析を行った。class 1、 class 2、 class 3、 class 4の長期トレンドはどの深度でも年々変動や十年規模変動の影響が考えられたが、class 5では多くの深度で有意な正の長期トレンド(最大 0.09 ℃/year)が確認された。次にラベリングメトリックの値が1.0-0.99のプロファイルでも同様の解析を行った。その結果を前述した結果と比較すると、class 1、class 2、class 5ではいくつかの深度で回帰係数が大きくなったが、class 3とclass 4には大きな違いはなかった。今後は、同様の解析を季節や特定の領域に着目し行っていく予定である。
全球データセンター(GDAC)の2024年9月までに取得された62743個のArgoデータを使用し、北緯30-60°、東経140-180°の北西太平洋を解析対象とした。測定深度がプロファイルごとに異なっているため水深5m-1000mの範囲を5mごとに秋間法で内挿した。本研究では、Argoフロートのデータが時間的・空間的に満遍なくランダムに採取されているという仮定の下で解析をした。クラス分けは始めに示したようにPCMを用いて行った。また、PCMによるクラスタリングを適用するとラベリングメトリックというクラス分けの確実性を定量化する指標が得られる。ラベリングメトリックは1に近いほどがそのクラスである確実性が高く、0に近いほどそのクラスである確実性が低い。この指標を用いた解析も行った。長期トレンドはそれぞれの深度で年平均値を求め、最小二乗法により算出した。
今回はそれぞれのクラスの各深度における水温の長期トレンドに着目して解析を行った。class 1、 class 2、 class 3、 class 4の長期トレンドはどの深度でも年々変動や十年規模変動の影響が考えられたが、class 5では多くの深度で有意な正の長期トレンド(最大 0.09 ℃/year)が確認された。次にラベリングメトリックの値が1.0-0.99のプロファイルでも同様の解析を行った。その結果を前述した結果と比較すると、class 1、class 2、class 5ではいくつかの深度で回帰係数が大きくなったが、class 3とclass 4には大きな違いはなかった。今後は、同様の解析を季節や特定の領域に着目し行っていく予定である。