11:00 〜 11:15
[AOS18-02] 海洋表層LESを用いたマイクロプラスチック水平輸送のラングミュア数依存性

キーワード:マイクロプラスチック、漂流シミュレーション、ラージエディシミュレーション、ストークスドリフト
マイクロプラスチック(MP)は海洋に数多く存在しているが、その輸送過程については未解明な点が数多くある。そのため、漂流モデルを用いたMPの漂流予測の精度について、先行研究においても向上の必要性が指摘されている。漂流モデルに誤差を生じさせる要因の1つに計算格子サイズより細かなスケール(SGS)の流れが挙げられる。漂流予測の精度を向上するためには、漂流モデルにおけるSGSの流れのパラメタリゼーションの改善が必要である。SGSの流れの一つに混合層乱流がある。混合層乱流を特徴づけるパラメータの1つである初期混合層深度に注目した自身の研究では、MPの水平輸送には、MPと流れの鉛直構造が大きく寄与することが示された。この結果より、混合層乱流を特徴づける他のパラメータに対しても同様の結果が得られることが期待され、そのパラメータ依存性を解明することが漂流モデルのパラメタリゼーションの改善への第一歩となると考えられる。そこで、本研究では、海洋表層LESを用いて、MPの水平輸送に対して混合層特性と浮遊特性が与える影響を明らかにすることを目指す。今回は、混合層乱流を特徴づけるパラメータの1つであるラングミュア数に注目した実験を行った。ラングミュア数とは、表層でのストークス速度と風速の比で表現されるものであり、ストークスドリフトの強弱を表現する無次元数である。
非静力学海洋モデルKINACOを用いてラングミュア数の異なる7パターンの流れ場に対し、MPを想定した8種類の異なる浮上速度の粒子を用いた粒子追跡実験を行った。
結果として、MPの水平輸送はラングミュア数依存性を持つことが明らかになった。また、風に直行する方向への輸送において、ラングミュア数依存性が単調的ではなかった。このことからMPの水平輸送を決定づけるのは、粒子の鉛直分布が重要であることが示唆され、鉛直分布は、MPの浮上速度に加えて、鉛直混合の強さにより決定されることも示唆された。加えて、ストークスドリフトは単にMPを風下向きの輸送を強化するのではなく、場合によりその輸送を弱める働きがあることも示唆された。
非静力学海洋モデルKINACOを用いてラングミュア数の異なる7パターンの流れ場に対し、MPを想定した8種類の異なる浮上速度の粒子を用いた粒子追跡実験を行った。
結果として、MPの水平輸送はラングミュア数依存性を持つことが明らかになった。また、風に直行する方向への輸送において、ラングミュア数依存性が単調的ではなかった。このことからMPの水平輸送を決定づけるのは、粒子の鉛直分布が重要であることが示唆され、鉛直分布は、MPの浮上速度に加えて、鉛直混合の強さにより決定されることも示唆された。加えて、ストークスドリフトは単にMPを風下向きの輸送を強化するのではなく、場合によりその輸送を弱める働きがあることも示唆された。