日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS18] 海洋物理学一般

2025年5月26日(月) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:土井 威志(JAMSTEC)、岡 顕(東京大学大気海洋研究所)

17:15 〜 19:15

[AOS18-P01] 海洋内部の各等密度層における貯熱量の時系列変化に関する研究

*佐々木 力椰1植原 量行2 (1.東海大学大学院海洋学研究科、2.東海大学海洋学部海洋理工学科)

キーワード:MOAA GPV、海洋貯熱量、等密度層

ここ数十年,地球温暖化に代表される気候変動の問題が大きくクローズアップされている.地球温暖化問題は地上の温度上昇に関する問題だけでなく,とりわけ最近では海面水温における海洋熱波に代表されるように,海洋の温暖化についても議論され始めた.また,IPCC第6次評価報告書では,1971年から2018年の48年間で地球上のエネルギー増加量の約90%が海洋に蓄積されていると報告しており,地球温暖化の進行状況を把握する上で,海洋貯熱量が重要な指標になると考えられている.
よって本研究では,海洋内部の水温・塩分格子化データセットMOAA GPV(Hosoda et al. 2008)を用いて,海洋における各等密度層に蓄積されている熱エネルギーの総量及びその時間変化を計算することで,いつ,どの海域で,どのような貯熱量の変化があるのかを理解し,海洋の温暖化の実態を観測データから明らかにする事を目的として解析を行った.
現状として,21.0 – 27.8σθの範囲におけるある密度面を中心とする±0.05σθの等密度層を設定して全球に渡って貯熱量を計算した結果,隣り合う等密度層との貯熱量の時系列変化について,21.75 − 23.15σθ,24.15 − 25.15σθ及び25.45 − 26.25σθの範囲で強い相関を示しており,25.45 − 26.25σθの範囲においては,2011年から2018年にかけて貯熱量が約10%増加しているという特徴が判明した.
講演時には,強い相関を示す等密度層における貯熱量の時系列変化の詳細な特徴とそれらを形成し得る海域及び要因について言及する予定である.