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[AOS21-P01] 高解像度海洋モデルを用いた房総・常磐沖の内部潮汐の再現検証
キーワード:内部潮汐、数値計算、混合
本研究では,気象研究所共用海洋モデルMRI.COMを用いた房総・常磐沖沿岸域における内部潮汐の再現実験について紹介する.海洋モデルは,2段階のダウンスケーリングを行うことで水平解像度400mで対象海域の再現を行った.内部潮汐の再現性を検証するために,係留系及び曳航式観測装置UCTD観測から得られたデータとモデル結果の比較を行った.モデル及び係留系観測から推定した運動エネルギースペクトルは,日周期から半日周期の周波数帯で一致しており内部潮汐による運動が精度良く再現されていた.海洋内の空間構造もモデルと観測で概ね一致しており,時空間的な海洋構造が高い精度で再現されていることを確認した.内部潮汐のエネルギー収支の解析から,隣接する房総沖と常磐沖では内部潮汐に関わるプロセスが大きくこことなることが明らかとなった.房総沖では,内部潮汐の生成(BT-BC conversion)が強いことに加え,伊豆小笠原海嶺で発生した内部潮汐が伝播することによって内部潮汐が運動に強い影響を与えていた.内部潮汐エネルギーの収束によって水深100〜数百mの陸棚斜面に沿うように帯状の高エネルギー帯が形成されていた.一方,常磐沖では内部潮汐の生成は非常に小さくエネルギーの収支は,外部からの内部潮汐の伝播によって説明可能であった.この2海域における内部潮汐の生成の違いは,順圧潮流の強さの違いによることがわかった.