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[BCG06-16] 四万十帯白亜紀Barrenian-Aptian深海チャートから産出した最古級の真正双子葉植物花粉化石:被子植物の初期進化と白亜紀陸上革命への示唆

キーワード:白亜紀、真正双子葉類、OAE、深海層状チャート
被子植物の初期進化はダーウィンも”忌まわしき謎”と呼んだほど、長年盛んに議論されている。近年では、被子植物多様化は、花粉媒介者、草食動物、および肉食動物の爆発的多様化(白亜紀陸生革命;KTR)を促した可能性も指摘されている。特に、被子植物種の約4分の3を占める真正双子葉類の放散が注目されているが、単子葉類やモクレン類の放散の開始より10 Ma以上遅れたBarremian~Aptian(約125-115 Ma)と考えられている。しかし、その年代根拠は花粉化石群集などの生層序に基づくものがほとんどで、北中国では放射年代により一部制約されているものの、それらの系統的位置の議論も続いていた。
本研究では、太平洋遠洋域で堆積した四万十帯五色の浜セクションのBarremian~Aptian初期の深海チャートから産出した花粉・胞子化石群集について報告する。80個ほどの花粉・胞子群集が得られ、裸子植物花粉や確実な真正双子葉植物に属する三溝型花粉化石Tricolpites sp.が産出した。このTricolpites sp.の初産出は、放散虫化石ー炭素同位体比層序に基づくとOAE 1a開始時期の炭素同位体比負異常層準であった。OAE 1a時期には同セクションで陸上植物片も多産し、温暖化に伴う極端降水イベントで流出したと示唆される(Nakagawa et al., 2022)。真正双子葉類は、より浅いヒゲ根系を持つ単子葉類よりも深くまで太い主根を伸ばすため、発達した土壌で有利だった可能性がある。そのため、OAE 1a時期の活発化した水循環による土壌深化が、真正双子葉類の初期進化や白亜紀陸上革命を促したかもしれない。
引用文献
Nakagawa et al., 2022, Global and Planetary Change, 215, 103886.
本研究では、太平洋遠洋域で堆積した四万十帯五色の浜セクションのBarremian~Aptian初期の深海チャートから産出した花粉・胞子化石群集について報告する。80個ほどの花粉・胞子群集が得られ、裸子植物花粉や確実な真正双子葉植物に属する三溝型花粉化石Tricolpites sp.が産出した。このTricolpites sp.の初産出は、放散虫化石ー炭素同位体比層序に基づくとOAE 1a開始時期の炭素同位体比負異常層準であった。OAE 1a時期には同セクションで陸上植物片も多産し、温暖化に伴う極端降水イベントで流出したと示唆される(Nakagawa et al., 2022)。真正双子葉類は、より浅いヒゲ根系を持つ単子葉類よりも深くまで太い主根を伸ばすため、発達した土壌で有利だった可能性がある。そのため、OAE 1a時期の活発化した水循環による土壌深化が、真正双子葉類の初期進化や白亜紀陸上革命を促したかもしれない。
引用文献
Nakagawa et al., 2022, Global and Planetary Change, 215, 103886.