日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 B (地球生命科学) » B-CG 地球生命科学複合領域・一般

[B-CG07] 微化石生物学の最前線

2025年5月27日(火) 09:00 〜 10:30 301B (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:堀 利栄(愛媛大学大学院理工学研究科 地球進化学)、氏家 由利香(高知大学)、野牧 秀隆(海洋研究開発機構)、座長:堀 利栄(愛媛大学大学院理工学研究科 地球進化学)、野牧 秀隆(海洋研究開発機構)、氏家 由利香(高知大学)

09:30 〜 09:45

[BCG07-03] 米国北西部スネイクリバー盆地西部の中新世から鮮新世の湖沼堆積物に含まれる珪藻化石層序についての予察

*齋藤 めぐみ1、林 辰弥2羽田 裕貴3、Krebs William (1.国立科学博物館地学研究部、2.九州大学大学院地球社会統合学府比較社会文化研究院、3.産業総合技術研究所地質調査総合センター)

中新世後期に、淡水湖沼の浮遊性珪藻群集は一変し、円筒形のAulacoseira属のほかには円盤形のStephanodiscaceae科が優占するようになった。この変化は汎世界的に共通し同時的であると考えられている。中新世後期から鮮新世にかけてのStephanodiscaceae科は多様で、現生属のほかにさらにいくつかの絶滅属や絶滅種が知られている。これらの産出年代やその層序を詳細に明らかにすることで湖沼珪藻生層序を確立し、年代指標の乏しい湖沼堆積物の年代が推定できるようになると期待される。
米国北西部のWestern Snake River Basinには、中期中新世から前期更新世まで湖沼堆積物が広く分布している。湖沼は拡大と縮小を繰り返し必ずしも連続的ではないと考えられているが、湖沼堆積物としては最も連続性の高い堆積物の一つである。さらに、後期中新世の堆積物Chalk Hills層からは絶滅属Mesodictyon属が報告されており、これは今まで報告されたうち最も古いStephanodiscaceae科の産出記録である。発表者らは、2024年9月に、この模式露頭を含む地域において、湖沼堆積物を採取し検討を進めている。Stephanodiscaceae科のMesodictyon属、Cyclotella属、Lindavia属、Stephanodiscus属、Discostella属などの初産出層準をそれぞれ明らかにして、その年代推定を試みている。研究の途中経過とその意義と展望を紹介する。