15:00 〜 15:15
[G02-06] 月極域探査ミッション(LUPEX)の着陸地点候補地データを活用したAR教育プログラムの開発
キーワード:博物館、AR、月極域探査、教育プログラム
月極域探査ミッション(LUPEX)の着陸地点候補地データを活用したAR教育プログラムの開発
丹羽悦子1、赤羽亨2、伏田昌弘3、京野朗子4、加納舞1、近藤飛翔1、平野好一1、佐竹渉5
1岐阜かかみがはら航空宇宙博物館、2情報科学芸術大学院大学、3株式会社マーブル、4株式会社FLAME、5千葉工業大学
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(以下、空宙博)では2024年春から、情報科学芸術大学院大学(以下、IAMAS)とAR(拡張実現)を活用した教育プログラムについて共同研究しており、実際に行くことができない場所から俯瞰することを可能とするAR技術と「宇宙」の相性がよいことに注目し、宇宙をテーマとした体験型ARコンテンツを開発している。
本研究では、小学校高学年から中学2年生までを対象とした、最新の月探査をテーマとした講座に、今まさに研究者が検討している着陸候補地の選定を題材としたARコンテンツを開発し導入することで、より深い学びの機会を提供することを目指している。具体的には、月極域を実際に歩き回り着陸候補地を選定する体験を実現するARコンテンツを活用した教育プログラムを開発し講座で実践し、その評価のために参加者へのアンケート結果から分析、考察を行った。
ARコンテンツで用いた着陸地点候補のデータは、月極域探査機(LUPEX)プロジェクト着陸地点の選定状況(Inoue and Ohtake, 2023)を参照し、ここで議論されている着陸地点から6か所を選択し地形データを得た。地形データはAR上において、1か所あたり4m×4mの正方形とし、さらに、これを2m×2mで4分割したうえで、これらのグリッドに日照率、通信状況、水素濃度といった着陸候補地の判断に重要な情報について、実際に近い値を割り振った。1辺4mの正方形の形をした着陸候補地を縦3列、横2列の長方形の空間に落とし込み、参加者はこの12m×8mの空間を、ARコンテンツがインストールされたタブレットを持ちながら地形や各情報のパラメーターを見ながら歩き回り、どこが着陸地点にふさわしいかを選択した。
本教育プログラムの評価のために、講座の参加者31名にアンケートをとり、その結果をテキストマイニング分析し考察した。テキストマイニングには無料オンラインソフトである、User Local社のAI テキストマイニングツールを使用した。(https://textmining.userlocal.jp/)
アンケートの結果、参加者全員がARを活用した本体験に対して「楽しかった」など、好意的な感想をもっていることが明らかになった。また、テキストマイニング分析の結果、「日照」や「水素濃度」など、着陸候補地の検討の際に重要な言葉の頻出度が高いことが明らかとなり、本ARコンテンツによって効果的な学習が実現できていることが示唆された。
謝辞:本研究におけるデータの取り扱いや提供などにご協力いただいた、宇宙航空研究開発機構の井上博夏氏、星野健氏に心より感謝申し上げます。
丹羽悦子1、赤羽亨2、伏田昌弘3、京野朗子4、加納舞1、近藤飛翔1、平野好一1、佐竹渉5
1岐阜かかみがはら航空宇宙博物館、2情報科学芸術大学院大学、3株式会社マーブル、4株式会社FLAME、5千葉工業大学
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(以下、空宙博)では2024年春から、情報科学芸術大学院大学(以下、IAMAS)とAR(拡張実現)を活用した教育プログラムについて共同研究しており、実際に行くことができない場所から俯瞰することを可能とするAR技術と「宇宙」の相性がよいことに注目し、宇宙をテーマとした体験型ARコンテンツを開発している。
本研究では、小学校高学年から中学2年生までを対象とした、最新の月探査をテーマとした講座に、今まさに研究者が検討している着陸候補地の選定を題材としたARコンテンツを開発し導入することで、より深い学びの機会を提供することを目指している。具体的には、月極域を実際に歩き回り着陸候補地を選定する体験を実現するARコンテンツを活用した教育プログラムを開発し講座で実践し、その評価のために参加者へのアンケート結果から分析、考察を行った。
ARコンテンツで用いた着陸地点候補のデータは、月極域探査機(LUPEX)プロジェクト着陸地点の選定状況(Inoue and Ohtake, 2023)を参照し、ここで議論されている着陸地点から6か所を選択し地形データを得た。地形データはAR上において、1か所あたり4m×4mの正方形とし、さらに、これを2m×2mで4分割したうえで、これらのグリッドに日照率、通信状況、水素濃度といった着陸候補地の判断に重要な情報について、実際に近い値を割り振った。1辺4mの正方形の形をした着陸候補地を縦3列、横2列の長方形の空間に落とし込み、参加者はこの12m×8mの空間を、ARコンテンツがインストールされたタブレットを持ちながら地形や各情報のパラメーターを見ながら歩き回り、どこが着陸地点にふさわしいかを選択した。
本教育プログラムの評価のために、講座の参加者31名にアンケートをとり、その結果をテキストマイニング分析し考察した。テキストマイニングには無料オンラインソフトである、User Local社のAI テキストマイニングツールを使用した。(https://textmining.userlocal.jp/)
アンケートの結果、参加者全員がARを活用した本体験に対して「楽しかった」など、好意的な感想をもっていることが明らかになった。また、テキストマイニング分析の結果、「日照」や「水素濃度」など、着陸候補地の検討の際に重要な言葉の頻出度が高いことが明らかとなり、本ARコンテンツによって効果的な学習が実現できていることが示唆された。
謝辞:本研究におけるデータの取り扱いや提供などにご協力いただいた、宇宙航空研究開発機構の井上博夏氏、星野健氏に心より感謝申し上げます。