17:15 〜 19:15
[G04-P03] SSHプログラムにおける地学分野の指導実践報告
―市川高等学校での実践例―
キーワード:教育実践、地学教育、SSH
市川高等学校は2024年度に文部科学省より4期16年目のSSH(Super Science High School)指定を受けている。SSH校には文部科学省より「先進的な理数系教育を通じた国際的な科学技術人材の育成」が求められている。市川高校のSSHプログラムでは,毎年200名を超える理系の高校2年生全員に課題研究を課しているほか,通常授業でも,例えば理科において実験を多く行うなど,理数系教育を推進している。本発表では市川高校におけるSSHプログラムのうち,地学分野の取り組みについてこれまでの取り組みを報告する。
市川高等学校の課題研究は高校1年次の12月から始まる。秋に理系を選択した生徒に対し,各自の関心に応じた研究テーマを考えさせている。このタイミングで提出されるテーマの多くは「ブラックホールの観測」のように,高校生では機材や予算のために取り組むのが困難なテーマや,「液状化」や「耐震・免震・制震」のように新規性を見出すのが難しいテーマが多い。しかし,なるべく生徒の関心に応じた研究に取り組めるように,面談を繰り返しながらテーマを設定させる。高校2年次6月には学内で「研究構想発表会」を実施している。これは主に各自のテーマに関する先行研究をレビューさせ,研究目的を具体化させるための発表会である。ここに向けて文献調査の方法や論文の読み方,ポスターの作成方法などをゼミ形式で指導していく。テーマが具体的になった生徒は夏休みなどを利用して実験や調査を進め,11月には学内の中間発表会で中間報告をさせる。3月には最終発表会があり,これと並行して論文も提出させている。このように,研究者としての1年間のフローを体験させることが市川高等学校の課題研究プログラムの主な目的であるが,そのときに「新規性」を見出すことを目指させることで,中学校や高等学校でしばしば取り組まれている「調べ学習」と「研究」との違いを認識させている。個人のやる気に応じるところが大きいが,研究結果がまとまった生徒にはJpGUなどの各種外部発表も経験させている。外部発表のための準備を通して,聴衆に何を伝えたいのかを生徒自身が明確にすることができ,研究の旨味を語れるようになる者もいる。また,研究者からの善い指摘はその後の生徒のやる気や進路選択に大きな影響を与えている。
これまでに指導した主なテーマは,「Twitterを活用した降雹解析」,「別府温泉の酸性泉の生成過程」,「山岳地域の積雪水資源量の把握」,「下総台地における非対称谷の成因」,「成田空港の滑走路に沿った霧の分布」などである。筆者が完全に門外漢のテーマが多いが,指導者として,先行研究を一緒に読み,手法について助言する姿勢を徹底することで,生徒自身が研究者としての自覚を持って取り組めているのではないかと思う。先述のテーマのうち,別府温泉の研究は2023年のJpGU高校生セッションにおいて最優秀賞,Twitterを活用した降雹解析の研究は奨励賞を受賞している。
SSHプログラムとしては課題研究の他に,伊豆諸島三宅島や三浦半島城ヶ島でフィールドワークを実施し,さらに意欲的に地学を学びたい生徒の育成を進めている。また,毎年7月には市川高等学校主催で「高校生地学研究発表会」を開いており,各種発表会で光の当たりにくい地学分野を研究している高校生に,地学教員や大学の研究者から助言を行う機会を作っている。この発表会は構想段階の発表も認めており,参加者からは好評である。通常授業でも中学1年生の初回授業で学校周辺の巡検を実施し,自分が生活する周辺の大地の成り立ちを考えさせている。地学は面白い!ということがもっと多くの中学生や高校生に伝わるように活動を進めている。
市川高等学校の課題研究は高校1年次の12月から始まる。秋に理系を選択した生徒に対し,各自の関心に応じた研究テーマを考えさせている。このタイミングで提出されるテーマの多くは「ブラックホールの観測」のように,高校生では機材や予算のために取り組むのが困難なテーマや,「液状化」や「耐震・免震・制震」のように新規性を見出すのが難しいテーマが多い。しかし,なるべく生徒の関心に応じた研究に取り組めるように,面談を繰り返しながらテーマを設定させる。高校2年次6月には学内で「研究構想発表会」を実施している。これは主に各自のテーマに関する先行研究をレビューさせ,研究目的を具体化させるための発表会である。ここに向けて文献調査の方法や論文の読み方,ポスターの作成方法などをゼミ形式で指導していく。テーマが具体的になった生徒は夏休みなどを利用して実験や調査を進め,11月には学内の中間発表会で中間報告をさせる。3月には最終発表会があり,これと並行して論文も提出させている。このように,研究者としての1年間のフローを体験させることが市川高等学校の課題研究プログラムの主な目的であるが,そのときに「新規性」を見出すことを目指させることで,中学校や高等学校でしばしば取り組まれている「調べ学習」と「研究」との違いを認識させている。個人のやる気に応じるところが大きいが,研究結果がまとまった生徒にはJpGUなどの各種外部発表も経験させている。外部発表のための準備を通して,聴衆に何を伝えたいのかを生徒自身が明確にすることができ,研究の旨味を語れるようになる者もいる。また,研究者からの善い指摘はその後の生徒のやる気や進路選択に大きな影響を与えている。
これまでに指導した主なテーマは,「Twitterを活用した降雹解析」,「別府温泉の酸性泉の生成過程」,「山岳地域の積雪水資源量の把握」,「下総台地における非対称谷の成因」,「成田空港の滑走路に沿った霧の分布」などである。筆者が完全に門外漢のテーマが多いが,指導者として,先行研究を一緒に読み,手法について助言する姿勢を徹底することで,生徒自身が研究者としての自覚を持って取り組めているのではないかと思う。先述のテーマのうち,別府温泉の研究は2023年のJpGU高校生セッションにおいて最優秀賞,Twitterを活用した降雹解析の研究は奨励賞を受賞している。
SSHプログラムとしては課題研究の他に,伊豆諸島三宅島や三浦半島城ヶ島でフィールドワークを実施し,さらに意欲的に地学を学びたい生徒の育成を進めている。また,毎年7月には市川高等学校主催で「高校生地学研究発表会」を開いており,各種発表会で光の当たりにくい地学分野を研究している高校生に,地学教員や大学の研究者から助言を行う機会を作っている。この発表会は構想段階の発表も認めており,参加者からは好評である。通常授業でも中学1年生の初回授業で学校周辺の巡検を実施し,自分が生活する周辺の大地の成り立ちを考えさせている。地学は面白い!ということがもっと多くの中学生や高校生に伝わるように活動を進めている。
