日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG21] 堆積・侵食・地形発達プロセスから読み取る地球表層環境変動

2025年5月27日(火) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:菊地 一輝(中央大学 理工学部)、池田 昌之(東京大学)、川村 喜一郎(山口大学)、清家 弘治(産業技術総合研究所・地質調査総合センター)

17:15 〜 19:15

[HCG21-P08] 宮古島周辺海域の底質分布

*杉崎 彩子1 (1.国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質情報研究部門)

キーワード:粒度、表層堆積物、リップル

沖縄宮古島周辺域において,浅海-深海域の底質分布とその堆積環境の関係を明らかにすることを目的として,宮古島周辺水深63m~1906mの海域において,68地点で木下式グラブ採泥器を用いて表層堆積物の採取と採取時の海底面の撮影を行った.採取された堆積物を対象に肉眼・顕微鏡下における観察,粒度分析,砂粒組成の分析,海底面の写真の観察を行い,堆積相と堆積環境の関係について検討した.
宮古島周辺の底質は,主に生物の炭酸塩骨格あるいはその破片が多く含まれる. Tsuji(1993)は宮古島周辺の島棚から島棚斜面における表層堆積物の分布を調査し,礁性堆積物相,浅海性生物骨格砂質堆積物相,泥質堆積物相,石灰藻球・大型有孔虫含む礫質堆積物相,浮遊性有孔虫砂質堆積物相,浮遊性有孔虫泥砂質堆積物相の7つの堆積層に区分した.
宮古島・伊良部島・多良間島周辺の300m以浅の海域に-1φ以下の石灰藻球・大型有孔虫を含む礫質堆積物・コケムシ質堆積物の分布が,大陸斜面上には-1~4φの浮遊性有孔虫砂―泥砂の分布が確認された.粒度分析の結果,多良間島周辺100m以浅の島棚上は礫の含有量が40%以上の地点が多く,砂質堆積物は宮古島北―北東方においては40−50%を占め、南―南西方向において50−70%を占める傾向にあった.シルト質堆積物の含有量は島棚~島棚斜面上は10%以下と低く,水深1000m~1300mにおいて,60-80%であった.
放射性炭素年代測定による宮古島西方水深60―150mの石灰藻球の形成年代は6.5kaと報告されており(Tsuji,1993), 宮古島東方の石灰藻球の形成年代は,2.6ka(水深142m),10.2ka(水深177m),18.3ka(水深340m)と水深が浅くなるにつれ形成年代が新しい傾向を示した.
海底写真の観察からは,宮古島・伊良部島周辺の島棚―島棚斜面上に多数のリップルの発達が確認された.島棚斜面上の多くのリップルクレストの伸びの方向は,海底地形の斜面方向に対して並行であり,Tsuji(1993)に報告された潮汐に起因する半日周期の往復流によって形成されたと考えられる.