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[HDS07-05] 高知県,加奈木崩れの発生史
キーワード:深層崩壊、発生間隔、沖積層、ボーリング調査、西南日本、後期更新世
四国南東部,高知県の加奈木崩れ(加奈木のつえ)は,江戸時代に発生したとされる大規模深層崩壊である.加奈木崩れは,1707年(宝永4年)の宝永地震により発生したというのが通説であるが(千木良ほか,1998など),植木(2020,2023)は,崩壊堆積物が渓流をせき止めた場所でボーリング調査を行い,ボーリングコアの複数の層準から放射性炭素(14C)年代を求めた.その結果.加奈木崩れの初生年代は約1.8万年前の後期更新世に遡ることがわかった.今回,加奈木崩れの下流の佐喜浜川河口部でボーリング調査を行い,深度5 mまでは河道の礫層,その下位には鬼界ーアカホヤテフラを挟む氾濫原の泥層,貝化石を含む波食台堆積物が見られた.そして,河道の礫層からは1.6-1.9万年前,氾濫原の泥層からは6700年前,波食台堆積物からは7800年前の14C年代が得られた.河道の礫層は古い炭素を含んでおり,江戸時代の崩壊堆積物が移動したものと考えられる.また,7800年前から江戸時代までは崩壊が生じなかったと考えられる.そうすると,加奈木崩れは1万年以上の間隔で発生しているようである.