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[HDS09-07] 住家被害認定業務における人材に着目した多面的分析
―令和6年能登半島地震における氷見市を事例として―

キーワード:令和6年能登半島地震、被害認定業務、人材、災害エスノグラフィー、計量テキスト分析、質的データ分析手法SCAT
少子高齢化および人口減少が進行する中,災害対応能力の低下は深刻な課題として認識されている.災害対応能力を向上させるには,テクノロジー,人材,仕組みといった観点からの取り組みが必要と議論されている.本研究は,災害対応能力の向上に資するため,災害対応業務の実態を形式知化として記述するとともに,防災リテラシーに関連する、被災地における人材の活用について分析を試みる.令和6年能登半島地震災害において,被災地の一つである富山県氷見市では,軟弱地盤の影響により住家被害が多く発生した.氷見市における被害認定業務(被害認定調査および罹災証明発行)については,氷見市,対口支援を調整した富山県,さらに被害認定業務に精通したエンジニアが協働する先進的な事例として注目されている.本研究では,この先進事例を対象とし,中心的な役割を果たした5名に対し,当時の対応をふりかえることを目的とした半構造化インタビュー調査をそれぞれ2回実施した.インタビュー調査結果に対し,計量テキスト分析・質的データ分析手法SCAT(図1)を適用することで,被災地における人材の活用に関する実態について探索的に分析した.具体的には,インタビューのトランスクリプトから人材の活用に関する内容のみを抽出し,計量テキスト分析を適用することで,9のグループに分類し,それぞれの内容を分析した(図2).また,トランスクリプトから意味のまとまりごとに154のラベルを作成した.その中から,人材の活用に関する内容を13のカテゴリー・84のラベルに分類した.この分類した13のカテゴリーをテクストとして位置づけ,SCATを適用することで,4の理論記述が導出された.これらの分析結果に基づき,氷見市の事例における人材の活用に関する3つのポイントが明確化された.