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[HDS10-P01] 津波マグニチュードmからみた2024年能登半島地震津波の特徴
キーワード:2024年能登半島地震津波、津波マグニチュードm、現地調査、津波高、日本海
2024年1月1日に発生した能登半島地震津波について、われわれは震源域周辺を除く、山形県~島根県沿岸および佐渡島沿岸において現地調査を実施した(行谷・他 2024 JpGU)。この結果、震源域の東側では例えば新潟県糸魚川市で2.7 mの浸水高が測定された。震源域の西側では石川県羽咋市で3.2 mの遡上高が測定された。震源域から距離が離れるにつれ、津波は岸壁を超えないなど、津波が比較的小さかった地域が多いことが確認された。しかし中には、兵庫県沿岸にて1.4 mの津波高が測定され、周辺地域よりも大きかった。
われわれの調査結果、Yuhi et al. (2024)による現地調査結果、高清水・他(2024)による現地調査結果、および検潮記録を用いて、2024年能登半島地震津波の津波マグニチュードm(羽鳥 1986)を算出した。津波マグニチュードmは震央からの海上最短距離のマイナス1乗に比例して波高が減衰するという考えに基づくものであり、その量は0.5刻みで評価され、津波全体の規模を理解する上で有益な量である。この結果、ややばらつきが大きいものの、2024年能登半島地震津波の津波マグニチュードmは1.5と推定された(行谷・他2024地震学会)。
つぎに、測定された実際の津波の高さ(H)と、この津波マグニチュードmと震央からの海上最短距離の情報とから推定される津波の高さ(Hest)との比(H/Hest)を取ると、新潟県南部の上越市で比が5を超えることがわかった。実際、この地域では津波の高さが6 mを超すところがあり(Yuhi et al. 2024)、周辺に比べてかなり津波の高さが高い。この原因としては不明であるが、地形の影響か、副次的な波源が存在するか、あるいはHeidarzadeh et al. (2024) が指摘するように波源からの指向性によるためなどかもしれない。
さらに、歴史地震も含めて、日本海でこれまでに津波を伴って発生した地震の地震マグニチュードMと津波マグニチュードmとの関係も検討した。同程度の地震マグニチュードMに対する他の地震の津波マグニチュードmに比べ、2024年能登半島地震津波の津波マグニチュードmはやや小さいことがわかった。他の地震・津波についても検討した結果、震源域が海域に存在する地震津波に比べ、震源域の一部が本州の陸地にかかる地震津波の方が、津波マグニチュードmが小さくなる傾向が得られた。2024年能登半島地震のように、本州陸地が大きく隆起するような地震は、その隆起のエネルギーの一部しか海水に伝わらないために、このような傾向が得られると考えられる。
われわれの調査結果、Yuhi et al. (2024)による現地調査結果、高清水・他(2024)による現地調査結果、および検潮記録を用いて、2024年能登半島地震津波の津波マグニチュードm(羽鳥 1986)を算出した。津波マグニチュードmは震央からの海上最短距離のマイナス1乗に比例して波高が減衰するという考えに基づくものであり、その量は0.5刻みで評価され、津波全体の規模を理解する上で有益な量である。この結果、ややばらつきが大きいものの、2024年能登半島地震津波の津波マグニチュードmは1.5と推定された(行谷・他2024地震学会)。
つぎに、測定された実際の津波の高さ(H)と、この津波マグニチュードmと震央からの海上最短距離の情報とから推定される津波の高さ(Hest)との比(H/Hest)を取ると、新潟県南部の上越市で比が5を超えることがわかった。実際、この地域では津波の高さが6 mを超すところがあり(Yuhi et al. 2024)、周辺に比べてかなり津波の高さが高い。この原因としては不明であるが、地形の影響か、副次的な波源が存在するか、あるいはHeidarzadeh et al. (2024) が指摘するように波源からの指向性によるためなどかもしれない。
さらに、歴史地震も含めて、日本海でこれまでに津波を伴って発生した地震の地震マグニチュードMと津波マグニチュードmとの関係も検討した。同程度の地震マグニチュードMに対する他の地震の津波マグニチュードmに比べ、2024年能登半島地震津波の津波マグニチュードmはやや小さいことがわかった。他の地震・津波についても検討した結果、震源域が海域に存在する地震津波に比べ、震源域の一部が本州の陸地にかかる地震津波の方が、津波マグニチュードmが小さくなる傾向が得られた。2024年能登半島地震のように、本州陸地が大きく隆起するような地震は、その隆起のエネルギーの一部しか海水に伝わらないために、このような傾向が得られると考えられる。