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[HDS11-05] 輪島市町野町川西地区において2024年1月の能登半島地震と9月の豪雨で発生した土砂災害
★招待講演

キーワード:2024年能登半島地震、地すべり、重力性岩盤クリープ、令和6年9月年奥能登豪雨
輪島市町野町川西地区西部の天笠山(てんがいやま;234.9m)の南斜面では、2024年1月の地震によって数百m規模の地すべりが2か所で発生した。いずれの地すべりも地震前から明瞭な滑落崖と思われる弧状の急崖が見られることから,旧地すべり地形の地震による再活動と考えられる。2024年の地すべり堆積物の下位には腐植層が、さらにその下位には過去の地すべり活動で形成されたと考えられる砂礫層が見られた。腐植層の基底部の放射性炭素年代は約6000年前であり、このことは約6000年前より以前に、地すべりの活動があったことを示唆している。川西地区北部の東向き斜面では2024年1月の地震によって多数のクラックや小崩壊の発生を伴う、顕著な重力性クリープが発生した。2024年3月に撮影された空中写真は地震直後から崩壊の拡大が進行していたことを示唆する。この斜面では2024年9月の豪雨によって幅約100m、深さ約5mの大規模な崩壊が発生した。滑落崖に露出した角礫層とその下位の泥岩の境界からは地下水の湧出が見られることから、重力性クリープの発生で脆弱化し、透水性が上昇した斜面に急速に降雨が浸透することで崩壊が発生したと推定される。
