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[HGM04-P18] 三陸海岸の花崗岩質岩石の風化と10Be年代の関係

キーワード:化学風化、花崗岩質岩石、10Be年代測定、三陸、年代測定
化学風化は岩石と水が反応して起こる現象で,様々な環境下で起こる.また,風化時間が長いものほど風化層 (風化が及ぶ層)が厚くなる特徴をもつことが報告されている.そこで風化層の厚みを利用し年代測定に適用する方法が検討されてきた.しかし環境や岩石種の違いにより風化プロセスと時間の関係が異なるため,まだ画一的な手法は確立されていない.そこで本研究では花崗岩質岩石の化学風化プロセスを明らかにし,化学風化と時間の関係を明らかにすることを目的とした.
岩石試料採取地域は岩手県久慈市侍浜周辺地域と大船渡市三陸町である.この地域は先行研究によりTCN (Terrestrial in situ Cosmogenic Nuclides:原位置宇宙線生成核種)年代測定から海成段丘及び河成段丘の地形年代が推定されている.本研究では約25 kyr, 約96 kyr, 約193 kyrと推定された地形年代の段丘面に位置する露頭及び地中からそれぞれ岩石を採取した.採取した岩石には共通して表面に薄い変色した層が目視で確認された.
本研究では,岩石学的特徴と岩石全体の風化程度を明らかにするためにX線粉末回折 (X-ray Diffraction: XRD)と蛍光X線分析 (X-ray Fluorencence: XRF)を行った.双方の結果,採取した岩石は花崗閃緑岩であることが分かった.XRDの結果からそれぞれの試料から粘土鉱物が検出された.特に地中から採取した岩石から顕著に粘土鉱物が検出された.XRFの結果から風化指数を算出し,10Be年代との関係を明らかにした.一方,岩石の風化程度をナノスケールで観察するために薄片の作成を行い,偏光顕微鏡観察と走査電子顕微鏡 (Scanning Electron Microscope:SEM),エネルギー分散型分光器 (Energy Dispersive x-ray Spectroscopy: EDS)による組成分析を行った.偏光顕微鏡観察結果から変色層以外にも風化が及んでいること,鉱物ごとの風化程度と岩石表面から内部の鉱物にかけて風化程度が弱まる傾向を明らかにした.また,SEMにより鉱物表面の状態を確認できた.さらにSEM-EDSの結果から粒界における一部の物質が溶脱している可能性が示唆された.
今後は風化程度をより定量的に解析し,その結果を年代と比較することで風化を利用した年代測定法の確立を目指す.そのためにサンプル数を増やすことや定量的な評価方法の検討が求められる.
岩石試料採取地域は岩手県久慈市侍浜周辺地域と大船渡市三陸町である.この地域は先行研究によりTCN (Terrestrial in situ Cosmogenic Nuclides:原位置宇宙線生成核種)年代測定から海成段丘及び河成段丘の地形年代が推定されている.本研究では約25 kyr, 約96 kyr, 約193 kyrと推定された地形年代の段丘面に位置する露頭及び地中からそれぞれ岩石を採取した.採取した岩石には共通して表面に薄い変色した層が目視で確認された.
本研究では,岩石学的特徴と岩石全体の風化程度を明らかにするためにX線粉末回折 (X-ray Diffraction: XRD)と蛍光X線分析 (X-ray Fluorencence: XRF)を行った.双方の結果,採取した岩石は花崗閃緑岩であることが分かった.XRDの結果からそれぞれの試料から粘土鉱物が検出された.特に地中から採取した岩石から顕著に粘土鉱物が検出された.XRFの結果から風化指数を算出し,10Be年代との関係を明らかにした.一方,岩石の風化程度をナノスケールで観察するために薄片の作成を行い,偏光顕微鏡観察と走査電子顕微鏡 (Scanning Electron Microscope:SEM),エネルギー分散型分光器 (Energy Dispersive x-ray Spectroscopy: EDS)による組成分析を行った.偏光顕微鏡観察結果から変色層以外にも風化が及んでいること,鉱物ごとの風化程度と岩石表面から内部の鉱物にかけて風化程度が弱まる傾向を明らかにした.また,SEMにより鉱物表面の状態を確認できた.さらにSEM-EDSの結果から粒界における一部の物質が溶脱している可能性が示唆された.
今後は風化程度をより定量的に解析し,その結果を年代と比較することで風化を利用した年代測定法の確立を目指す.そのためにサンプル数を増やすことや定量的な評価方法の検討が求められる.
