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[HSC06-17] 塩水条件下での海底砂層におけるCO₂ハイドレート生成の貯留層スケール数値シミュレーション
キーワード:二酸化炭素分離回収と貯留(CCS)、CO2ハイドレート、貯留層スケールシミュレーション、塩水条件
二酸化炭素回収・貯留技術は(Carbon Dioxide Capture and Storage:CCS)は地球温暖化を緩和するための有効な手段として提案されている. 日本では海底下の枯渇した油田やCaprock下の塩水帯水層にCO2を貯留する以外に, 低温・高圧の帯水層のハイドレート安定領域に液体CO2を圧入しハイドレート化させて固定するCO2貯留法も検討されている. 貯留されたCO2はガスハイドレートの形成により, 漏洩に対する遮蔽効果が期待できる. そこで, 自然環境や貯留条件などによって変換するであろうCO2ハイドレートの遮蔽効果を正確に評価する必要が出てくる.そのため, いくつかの数値モデルが提案されており, 実験データと満足のいく一致を示している. 多くのシナリオにおいて, 漏洩したCO2は上昇し, Bottom Simulating Reflector(BSR)付近でガスハイドレートになり, CO2ハイドレート形成による遮蔽効果が確認されている. しかし, これまでの研究では淡水下の条件のみが議論されており, 塩水条件下でのCO2貯留目的の検討は行われていない. 塩分濃度はCO2ハイドレートの形成条件, 特に圧力と温度に大きな影響を与える. 本研究では, ハイドレート生成に対しインヒビターの効果を持つ塩分濃度に関するCO2ハイドレート相平衡モデルを開発し, 民間企業がモニタリングできる有限な時間内で, ハイドレートを用いて安定にCO2を貯留する方法の検討を目的とする. 開発したCO2ハイドレート相平衡の数式モデルを貯留層スケールのシミュレーターに実装し, ケーススタディーのシミュレーションを実施したところ, 塩水条件下においてもCO₂を海底下に貯留しうる可能性を示唆し, 特に塩水条件下におけるCO₂ハイドレート貯留の困難さとハイドレート生成を安定的に維持するための諸要因を総合的に調整することが不可欠であることを示した.