日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT15] Geographic Information Systems and Cartography

2025年5月29日(木) 09:00 〜 10:30 104 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、Liou Yuei-An(National Central University)、王 汝慈(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、田中 雅大(東京都立大学)、座長:小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、田中 雅大(東京都立大学)


09:45 〜 10:00

[HTT15-04] The impact of Urban nodes on Smartphone Use While Walking: Focusing on Escalators in public Spaces

*阪上 勇真1田中 一成1 (1.大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)


キーワード:歩きスマホ、エスカレータ―、回帰分析

1.はじめに
近年、歩きスマホが社会問題となっている。歩きスマホによる事故が多発しており、特に混雑した場所で危険である。本研究では、歩きスマホをとその周囲の環境を分析し、歩きスマホを誘発する可能性について調査をおこない、歩きスマホによる事故の減少策を提案することを目指す。

2.研究の目的
 本研究では、人が交錯する場所に着目し、歩きスマホの増加原因を検討する。歩きスマホ対策として、建築デザインなどの外的アプローチと心理的な内的アプローチを備えた対策を提案する。

3.軌跡調査
歩きスマホで使うツールについて調査した。20代から50代の男女40名を対象に実施した。SNSが約半数、マップと合わせた利用者は約8割となった。
歩きスマホの動きの特性、発生要因を分析する。動画を撮影し、映像から歩きスマホの軌跡、回避行動を可視化した。エスカレーター乗車前に行列が形成され、乗降前に多くのスマホ利用者がみられた。このことから、エスカレーターが歩きスマホの増減に影響する可能性が考えられる。
軌跡調査より、エスカレーター周辺をスマホ利用の変化点と仮定し調査した。調査地は、JR大阪駅周辺の4地点とした。2人幅と1人幅の違いも結果から考察する。朝夜、上り下りの4パターンの代表例をあげる。夜と朝を比較すると夜の方が、スマホ利用率が高かった。うめきた広場では、全ての利用者が停止していることから、歩きスマホが増加しやすい環境であると考えられる。スマホ利用者が増加したエスカレーターは、上位のうち4つを占めている。スマホ利用者を増加させるエスカレーター、停止者のスマホ利用者率の高さに相関関係があると考えられる。

4.エスカレーター前後におけるスマホ利用の変化
エスカレーターの乗車前、乗車中、乗車後でスマホ使用の有無をデータ化し、どのような影響を受けているのかを求める。その結果、夜に停止して乗る人において、スマホを使用する人が多い傾向が分かった。軌跡調査の結果との違いをみると、場所について明らかな差異は見られなかった。以上から、夜、エスカレーター乗車中の停止者の割合と歩きスマホの増加に相関関係があることがわかった。

5.まとめ
 本研究では、歩きスマホが社会に与える影響と、エスカレーターが歩きスマホを増加させる条件について考察、検討した。歩行者の変数に年齢層などを追加することでさらに実用的なデータを得ることができると考える。