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[HTT16-01] 地球研における環境トレーサビリティ手法を活用した学際研究の現状
キーワード:安定同位体、多元素同位体地図、環境トレーサビリティ
元素の安定同位体比は、元素の濃度とともに用いることにより、物質の流れ、地域の環境条件、生態系の構造、食品や産物の履歴などを追跡することができる。複数の元素の同位体比の時空間変動を示した地図(多元素同位体地図)は、地域から地球規模までの視点から地球システムを研究するために利用することができる。多元素同位体のトレーサビリティ機能を利用することで、さまざまな地域や時間スケールをカバーする地球環境問題の解決に貢献する研究を行うことができる。多元素同位体の空間的・時間的変動は、地域から地球規模までの地球システム研究に利用できる。この情報は、水、食料、環境の安全保障を考える上で、地域住民にとって重要な意思決定要因となる可能性がある。これらはすべて、人間社会の持続可能性の基盤となるものと考えられる。
人間文化研究機構総合地球環境学研究所(地球研)では、これらの観点から「同位体環境学共同研究」という共同研究の枠組みを作り、全国の研究者と機器の共同利用を通じて多元素の安定同位体分析を元にした環境の研究を行なっている。地球研においては、「環境研究における同位体を用いた環境トレーサビリティー手法の提案と有効性の検証」、「環境トレーサビリティに基づく研究基盤の応用」といった研究を通じて、環境研究において環境トレーサビリティの概念をどのように利用するかについての方法論を研究した。現在、ホームページ「同位体環境学がえがく世界(https://www.environmentalisotope.jp)」を、同位体手法を用いた研究の提供者と利用者をつなぐ相互プラットフォームとして活用している。2022年度から2027年度まで、人間文化研究機構の広領域連携型基幹研究プロジェクト「人新世に至る、モノを通した自然と人間の相互作用に関する研究(略称:人・モノ・自然プロジェクト)」を行なっている。本研究は、身体や物質に含まれる元素の濃度及び同位体比を分析することで、自然と人間の関わりについて時間軸と空間軸を横断する研究を行い、物質文化から見た現代の地球環境問題につながる人間の資源利用形態の変容を明らかにすることを目標としている。
本発表では、多元素の安定同位体分析を元にした学際研究の進展について紹介し、本セッションを通して今後利用者とともにどのような共同研究を進めていくかについて議論したい。
人間文化研究機構総合地球環境学研究所(地球研)では、これらの観点から「同位体環境学共同研究」という共同研究の枠組みを作り、全国の研究者と機器の共同利用を通じて多元素の安定同位体分析を元にした環境の研究を行なっている。地球研においては、「環境研究における同位体を用いた環境トレーサビリティー手法の提案と有効性の検証」、「環境トレーサビリティに基づく研究基盤の応用」といった研究を通じて、環境研究において環境トレーサビリティの概念をどのように利用するかについての方法論を研究した。現在、ホームページ「同位体環境学がえがく世界(https://www.environmentalisotope.jp)」を、同位体手法を用いた研究の提供者と利用者をつなぐ相互プラットフォームとして活用している。2022年度から2027年度まで、人間文化研究機構の広領域連携型基幹研究プロジェクト「人新世に至る、モノを通した自然と人間の相互作用に関する研究(略称:人・モノ・自然プロジェクト)」を行なっている。本研究は、身体や物質に含まれる元素の濃度及び同位体比を分析することで、自然と人間の関わりについて時間軸と空間軸を横断する研究を行い、物質文化から見た現代の地球環境問題につながる人間の資源利用形態の変容を明らかにすることを目標としている。
本発表では、多元素の安定同位体分析を元にした学際研究の進展について紹介し、本セッションを通して今後利用者とともにどのような共同研究を進めていくかについて議論したい。