14:45 〜 15:00
[HTT17-05] 歩行者行動と道路の空間構成に着目した歩道橋の評価方法

キーワード:乱横断、道路空間、判別分析
1.はじめに
老朽化にともない、横断歩道橋(以下「歩道橋」)を含むインフラ全般の維持管理や更新が戦略的に求められている。横断歩道や歩道橋など安全に道路を横断するための施設があるにもかかわらず、それらを利用せずに横断することが危険な道路横断(以下「乱横断」)として問題視されている。
2.目的と方法
本研究の目的は、インフラの老朽化問題の一環として歩道橋に焦点を当て、乱横断と歩道橋の関係を分析し、現状の歩道橋の評価について新たな指標を見つけることである。ここでは、歩道橋を含む道路の空間構成が乱横断の発生と関係しているのかを明らかにする。
まず、歩道橋と乱横断の関係を明らかにして、歩道橋の評価が可能であるか調査・分析をおこなう。次に、実験の目的は、分析の結果から実際の歩道橋を用いて評価をして、妥当性があるか検討する。
3.乱横断と道路空間要素の関係
この調査・分析は、乱横断が歩道橋を含む道路空間のどのような要素と関係しているのかを把握することが目的である。乱横断を見かけたことがある19地点と見かけない6地点を対象とした。それぞれの地点において、道路空間から8つの要素を説明変数とした。その結果、車線数、歩道橋までの距離、交通量の順に乱横断に関係していると分かった。
次に、横断歩道と横断歩道の間を「区間」として捉え、乱横断を見かけた21区間と見かけない18区間を新たな調査対象とした。また、新しく要素を選定し、説明変数として分析をおこなった。その結果、乱横断と説明変数に有意な関係があることが分かった。さらに、乱横断を予測する式が導出できた。しかし、乱横断と歩道橋を渡る時間の関係が弱いことがわかった。そのため、予測式だけでは歩道橋を評価する指標にはならないと考え、乱横断予測に加えて他の要素と組み合わせることで、歩道橋の評価が可能になると考えた。
4.歩道橋に対する利用評価
歩道橋撤去事例の資料をもとに評価項目を比較した。歩道橋の利用目的と利用者の方向に着目して、乱横断予測とあわせて地図上で調査をおこなった。
歩道橋の利用目的として通勤や通学に焦点を当て、歩道橋と学校や駅の位置関係が歩道橋の利用率に影響していると考えた。大阪市旭区を対象にArcGISを用いて学校、鉄道駅、歩道橋の位置関係を明らかにした。歩道橋は学校と駅の間に位置している傾向があることがわかった。駅や学校を利用する歩行者が、歩道橋を利用していると考えられる。しかし、歩道橋までの道のりで乱横断をすると、歩道橋を使わない経路になると考察した。
大阪市旭区にある「大宮歩道橋」を対象に周辺道路の乱横断予測をした。
対象とした全ての区間が乱横断すると予測できた。したがって、歩道橋を渡る前に乱横断をして歩道橋を回避し、再び乱横断を繰り返すケースが発生すると考えられる。
歩道橋と施設の位置関係から歩行経路を予測し、その経路内に乱横断が発生しやすい状況になっているか把握することで、歩道橋の有効性や必要性を判断できると考察した。
5.まとめ
道路空間から抽出した6つの要素が乱横断と関係があり、分析の結果、乱横断予測式を導出することができた。しかし、乱横断予測式と歩道橋の関係が弱いことが明らかとなった。そこで、乱横断予測式に加えて、さらに別の要素とあわせることで、歩道橋の評価ができると考える。
老朽化にともない、横断歩道橋(以下「歩道橋」)を含むインフラ全般の維持管理や更新が戦略的に求められている。横断歩道や歩道橋など安全に道路を横断するための施設があるにもかかわらず、それらを利用せずに横断することが危険な道路横断(以下「乱横断」)として問題視されている。
2.目的と方法
本研究の目的は、インフラの老朽化問題の一環として歩道橋に焦点を当て、乱横断と歩道橋の関係を分析し、現状の歩道橋の評価について新たな指標を見つけることである。ここでは、歩道橋を含む道路の空間構成が乱横断の発生と関係しているのかを明らかにする。
まず、歩道橋と乱横断の関係を明らかにして、歩道橋の評価が可能であるか調査・分析をおこなう。次に、実験の目的は、分析の結果から実際の歩道橋を用いて評価をして、妥当性があるか検討する。
3.乱横断と道路空間要素の関係
この調査・分析は、乱横断が歩道橋を含む道路空間のどのような要素と関係しているのかを把握することが目的である。乱横断を見かけたことがある19地点と見かけない6地点を対象とした。それぞれの地点において、道路空間から8つの要素を説明変数とした。その結果、車線数、歩道橋までの距離、交通量の順に乱横断に関係していると分かった。
次に、横断歩道と横断歩道の間を「区間」として捉え、乱横断を見かけた21区間と見かけない18区間を新たな調査対象とした。また、新しく要素を選定し、説明変数として分析をおこなった。その結果、乱横断と説明変数に有意な関係があることが分かった。さらに、乱横断を予測する式が導出できた。しかし、乱横断と歩道橋を渡る時間の関係が弱いことがわかった。そのため、予測式だけでは歩道橋を評価する指標にはならないと考え、乱横断予測に加えて他の要素と組み合わせることで、歩道橋の評価が可能になると考えた。
4.歩道橋に対する利用評価
歩道橋撤去事例の資料をもとに評価項目を比較した。歩道橋の利用目的と利用者の方向に着目して、乱横断予測とあわせて地図上で調査をおこなった。
歩道橋の利用目的として通勤や通学に焦点を当て、歩道橋と学校や駅の位置関係が歩道橋の利用率に影響していると考えた。大阪市旭区を対象にArcGISを用いて学校、鉄道駅、歩道橋の位置関係を明らかにした。歩道橋は学校と駅の間に位置している傾向があることがわかった。駅や学校を利用する歩行者が、歩道橋を利用していると考えられる。しかし、歩道橋までの道のりで乱横断をすると、歩道橋を使わない経路になると考察した。
大阪市旭区にある「大宮歩道橋」を対象に周辺道路の乱横断予測をした。
対象とした全ての区間が乱横断すると予測できた。したがって、歩道橋を渡る前に乱横断をして歩道橋を回避し、再び乱横断を繰り返すケースが発生すると考えられる。
歩道橋と施設の位置関係から歩行経路を予測し、その経路内に乱横断が発生しやすい状況になっているか把握することで、歩道橋の有効性や必要性を判断できると考察した。
5.まとめ
道路空間から抽出した6つの要素が乱横断と関係があり、分析の結果、乱横断予測式を導出することができた。しかし、乱横断予測式と歩道橋の関係が弱いことが明らかとなった。そこで、乱横断予測式に加えて、さらに別の要素とあわせることで、歩道橋の評価ができると考える。