日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT17] 地理情報システムと地図・空間表現

2025年5月30日(金) 09:00 〜 10:30 104 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:小荒井 衛(茨城大学理学部理学科地球環境科学コース)、田中 一成(大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)、中村 和彦(東京大学)、荒堀 智彦(日本大学文理学部地理学科)、座長:中村 和彦(東京大学)、田中 一成(大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)、小荒井 衛(茨城大学理学部理学科地球環境科学コース)

09:30 〜 09:45

[HTT17-08] 空間認知による歪んだ都市構造の把握

*東 彩夏1田中 一成2 (1.大阪工業大学大学院、2.大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)


キーワード:ハザードマップ、認知マップ、地理情報システム、災害

近年,我が国では異常気象や大規模地震の発生が懸念されている。このような多様な災害から住民ひとりひとりが命と生活を守るため,正確な情報に基づいた避難可能な環境の整備が求められている。一方,我々が暮らす街では,日常的に利用する街路や友人の多い街路などは近く感じることが多く,逆に寂しく暗い街路,初めて通る道などは長く遠く感じることが多い。これは,認知空間における心理的距離と呼ばれるが,特にパニック時における避難の際に大きな影響があると考えられる。
 この研究では,これまでの研究成果にもとづいて,避難の際の空間認知距離に影響を与える可能性が抽出された通行時間帯や,歩行制約条件などの要因を明らかにして記述することで,これまでとは異なるトポロジカル(位相幾何学的)で面的な,より避難しやすいハザードマップを現実の都市空間を対象として作成することを最終的な目的とする。
 これは,高齢社会の中でこれまでにない避難計画に役立つと同時に,今後避難訓練の実施など,不足しがちなソフト面の対策の提案に結びつくと考えられる。本研究では空間認知データを得るための調査計画と内容および、発達段階による空間認知の差異を明らかにする。
 結果より駅周辺では大きく歪んでいることが明らかとなった。これは駅までの直線の道でなにか気になるような引きつける要素がある可能性が考えられる。スーパーや飲食店が多くあるエリアでは大きく歪んでおり、日常よく利用すると考えられる場所がエリアとして短く認知されている可能性がある。