日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI27] Data-driven approaches for weather and hydrological predictions

2025年5月29日(木) 09:00 〜 10:30 展示場特設会場 (4) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:小槻 峻司(千葉大学 環境リモートセンシング研究センター)、堀田 大介(気象研究所)、安田 勇輝(東京科学大学)、関山 剛(気象庁気象研究所)、座長:安田 勇輝(東京科学大学)

10:00 〜 10:15

[MGI27-05] 深層学習による自動前線解析:時系列情報活用とAttention機構による局所的説明の実現

*松田 拓巳1重 尚一1、青梨 和正1 (1.京都大学)


キーワード:前線、人工知能、深層学習、ニューラルネットワーク

本発表では,深層学習を用いて大気場データから前線を自動抽出する手法の開発に際し,従来の単一時刻情報に基づく解析では困難であった近接前線の識別精度向上およびモデルの解釈性向上の成果について報告する.入力としては,各気圧面における気温,比湿,風速などの物理量を用い,前線の連続性や動的変化を反映させるために,過去6時間および12時間の予測結果を統合した.教師ラベルには気象庁の前線解析データを用い,U-Net++を基盤としたセマンティックセグメンテーションモデルを構築した.さらに,入力層にChannel Attention機構を導入し,各チャネルの寄与度を動的に調整することで,入力サンプルごとにモデルの判断根拠の可視化を可能とした.
評価実験では,Probability of Detection (POD),Success Rate (SR),Critical Success Index (CSI)といった指標において,従来手法と比較して全体的な性能は同等であったものの,近接前線の混同低減において有意な改善が確認された.さらに,Attention機構による入力サンプルごとの注意重みの可視化からは,各変数が時間や季節に応じて異なる重要性を示すことが明らかとなった.また,米国国立気象局の前線解析データで学習させたモデルとの比較結果も示す予定である.