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[MIS02-P05] 海底堆積物コアを用いた微細マイクロプラスチック沈積率の妥当な推定
キーワード:マイクロプラスチック、沈積率、海洋堆積物、油脂凍結抽出法、瀬戸内海、東シナ海
マイクロプラスチック(MP)の粒子毒性に関する室内実験において、ほとんどの生物種が1000mg/m3の水中濃度で粒子毒性が現れるが、2060年代、日本沿岸や太平洋の一部でこの濃度を超えることが予想されている(Isobe et al., 2019)。これは、地球上で本格的な海洋生態系の劣化が始まる臨界点であろう。しかし、室内実験で用いられた粒子の大半は300µmより小さい粒子である。こうした微細MPは、ネットサンプリングにおいてすり抜けるサイズである。したがって、粒子毒性を発現する微細MPの海洋の濃度や分布、水平輸送、海底の除去プロセスは現状未解明のままで、この粒子サイズの海洋中の濃度の将来予測が喫緊の課題である。また、微細MPの海底への沈積率が不明なため、海洋に供給されたもののうち30%の行方が不明で、こうしたミッシングプラスチックの問題が十分解明できていないという現状もある(Isobe et al. 2022)。一方、従来の堆積物からのMP抽出で使われてきた重液分離法は、顕微FTIRでノイズとなる珪藻殻などの粒子が除去できないことや、MPが泥と共沈するために、正確な濃度を決定することができないという問題があった。本発表では、油脂凍結抽出法及びポリエチレンマーカー定量法を用いて、これらの問題を改善し、堆積MPの妥当な濃度の推定法を紹介する。また、別府湾、大阪湾、東シナ海の海底コア試料から、各海域の近年の年間沈積率を報告する。
