日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS02] 地球科学としての海洋プラスチック

2025年5月26日(月) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:許 浩東(東京大学)、Irfan Tahira(Research Institute for Applied Mechanics, Kyushu University)、樋口 千紗(九州大学応用力学研究所)、磯辺 篤彦(九州大学応用力学研究所)


17:15 〜 19:15

[MIS02-P06] 日本南岸における微細マイクロプラスチックの鉛直分布 ―水塊構造との比較

*深津 佑人1黒田 真央2田代 和也1磯辺 篤彦2 (1.九州大学総合理工学府、2.九州大学応用力学研究所)


キーワード:微細マイクロプラスチック、鉛直分布、中層親潮水

300 μm以下のマイクロプラスチック(以下,微細マイクロプラスチック:S-MPs)は,その微小なサイズゆえに,採取や分析手法が確立されておらず,海洋における存在量の正確な評価が困難である.近年,一部の研究において,表層水よりも水柱内のMP濃度が高いことが報告されている(Choy et al., 2019; Kanhai et al., 2018)が,その要因は未解明のままである.本研究では,大気からのコンタミネーションを最小限に抑えるための対策を講じた上で,紀伊半島沖において水深0 mから1000 mの水柱からS-MPsを採取/分析し,その鉛直分布を調査した.
2024年7月,導電率・水温・深度(CTD)プロファイラを装備したニスキンボトルを用い,水柱12層にわたる海水サンプリングを実施した.分析の結果,S-MPsの存在量は水深150 mでピークを示した.MPの鉛直輸送メカニズムとしては,生物学的プロセスに加え,水塊構造の影響が考えられる(Liu et al., 2020).また,親潮系の低塩分水塊が南下し,日本南岸の中層(水深200~800 m)に浸入することが報告されている(Yang et al., 1993).本研究における塩分プロファイルの解析では,S-MPsの濃度ピーク(150 m)を含む水深130~200 mに低塩分水が認められた.これにより,親潮系水の日本南岸に沿った南下に伴うS-MPsの輸送経路が示唆された.