15:45 〜 16:00
[MIS14-27] 白亜紀の海洋ハプト藻が生成するアルケノンの多様性:白亜紀高緯度域の古水温理解に向けて
キーワード:アルケノン、古水温、白亜紀
アルケノンはハプト藻類が合成する炭素数37-42の直鎖型アルキルケトンである.生息場所の水温に依存して不飽和部位の数が変わる(寒冷だと3不飽和,温暖だと2不飽和が増加).同性質は過去の水温推定に用いられ,環境変動履歴データを提供する.
特に炭素数37のものを用いるアルケノン古水温計は,第四紀後期の環境変動の議論に頻用される手法であるが,新第三紀以前からもアルケノンは報告されている.アルケノンには炭素数36から42の分子の報告が多く,さらにそれらの構造異性体も知られている.最近著者らが報告した白亜紀Cenomanian期のアルケノン分布では炭素数40の2不飽和(C40:2Et)分子が常に最も多い含有を示す分子であった.本研究ではまず,このC40:2EtついてDMDSを用いた誘導体化法により不飽和部位の位置を特定して報告する.また 先行研究では3不飽和(C40:3Et)分子,そしてC40:3Etと同じGC溶出時間にC40:2Etの異性体が溶出し,2種の異なるアルケノンのピークが重複していた.GC-MSのSIMモードでピークを分離してそれらの相対量変動を求めたところ,高い正の相関を持っていることが判った.UK’40 = [C40:2Et] /([C40:3Et] + [C40:2Et])が水温変動を示すのであれば,このC40:2Et異性体の相対量も水温変動に関連して増減しているはずである.本報告ではこの異性体の構造に関する考察および新たな温度指標としてのポテンシャルについて議論する.
特に炭素数37のものを用いるアルケノン古水温計は,第四紀後期の環境変動の議論に頻用される手法であるが,新第三紀以前からもアルケノンは報告されている.アルケノンには炭素数36から42の分子の報告が多く,さらにそれらの構造異性体も知られている.最近著者らが報告した白亜紀Cenomanian期のアルケノン分布では炭素数40の2不飽和(C40:2Et)分子が常に最も多い含有を示す分子であった.本研究ではまず,このC40:2EtついてDMDSを用いた誘導体化法により不飽和部位の位置を特定して報告する.また 先行研究では3不飽和(C40:3Et)分子,そしてC40:3Etと同じGC溶出時間にC40:2Etの異性体が溶出し,2種の異なるアルケノンのピークが重複していた.GC-MSのSIMモードでピークを分離してそれらの相対量変動を求めたところ,高い正の相関を持っていることが判った.UK’40 = [C40:2Et] /([C40:3Et] + [C40:2Et])が水温変動を示すのであれば,このC40:2Et異性体の相対量も水温変動に関連して増減しているはずである.本報告ではこの異性体の構造に関する考察および新たな温度指標としてのポテンシャルについて議論する.
