17:15 〜 19:15
[MIS14-P10] 脂肪酸水素同位体比からみた過去600年間の北極海マッケンジー川河口沖の淡水流
入量変化
キーワード:北極海、同位体比
西部北極海へ流入する最大の河川であるマッケンジー川は、その流域面積(1.8 ×
10⁶ km²)、夏季流量(15,290 m³/s)、および土砂排出量(約127 Mt/年)で注目される。
この河川は北極海河川水流入の約10%を占め、2003年以降、淡水流量は25%増加し
、輸送される懸濁粒子および有機炭素量は50%増加している。河川水の流入量増加
は、北極海の塩分成層を強化し、冬季の海氷形成を促進する一方で、夏季には河川
水の温暖化が海面水温上昇と海氷融解を促進する。本研究では、JAMSTECの海洋
地球研究船「みらい」の2022年HAPPI(完新世北極古気候海洋研究)航海によって
採取したMT1堆積物コアを用い、マッケンジー川の影響を受ける西部北極海の淡水
寄与率を脂肪酸の水素同位体比を用いて600年間にわたり復元した。
C16脂肪酸のδD値は−240‰から−180‰の範囲で変動した.δD値は1550年ごろに極大を示したのち,1800年ごろまで数10年規模で振動しながら緩やかに20‰低下し
,1800年ごろを境に低下が急になり,2022年までに40‰低下した.北極海の大西洋
水とマッケンジー川の河川水のδD値を海水と淡水の端成分とし,C16脂肪酸のδDに
及ぼす塩分の影響を補正することにより,1800年以降,夏季表層淡水量が16%増加
し,塩分が6 psu低下したと見積もられた。
10⁶ km²)、夏季流量(15,290 m³/s)、および土砂排出量(約127 Mt/年)で注目される。
この河川は北極海河川水流入の約10%を占め、2003年以降、淡水流量は25%増加し
、輸送される懸濁粒子および有機炭素量は50%増加している。河川水の流入量増加
は、北極海の塩分成層を強化し、冬季の海氷形成を促進する一方で、夏季には河川
水の温暖化が海面水温上昇と海氷融解を促進する。本研究では、JAMSTECの海洋
地球研究船「みらい」の2022年HAPPI(完新世北極古気候海洋研究)航海によって
採取したMT1堆積物コアを用い、マッケンジー川の影響を受ける西部北極海の淡水
寄与率を脂肪酸の水素同位体比を用いて600年間にわたり復元した。
C16脂肪酸のδD値は−240‰から−180‰の範囲で変動した.δD値は1550年ごろに極大を示したのち,1800年ごろまで数10年規模で振動しながら緩やかに20‰低下し
,1800年ごろを境に低下が急になり,2022年までに40‰低下した.北極海の大西洋
水とマッケンジー川の河川水のδD値を海水と淡水の端成分とし,C16脂肪酸のδDに
及ぼす塩分の影響を補正することにより,1800年以降,夏季表層淡水量が16%増加
し,塩分が6 psu低下したと見積もられた。
